質問本文情報
平成二十年三月二十五日提出質問第二二三号
我が国が抱える領土問題についての教育現場における実際の教育内容と学習指導要領の内容に関する質問主意書
提出者 鈴木宗男
我が国が抱える領土問題についての教育現場における実際の教育内容と学習指導要領の内容に関する質問主意書
「政府答弁書」(内閣衆質一六九第一八三号)を踏まえ、以下質問する。
二 一の理解に間違いがないのなら、やはり政府は北方領土問題に比較して竹島問題を軽視していると考えられるが、政府、特に外務省と文部科学省の見解如何。
三 竹島問題の記述がない教科書で教育を受けた児童、生徒と、竹島問題の記述がある教科書で教育を受けた児童、生徒の間で、竹島問題についての認識、理解度に差は生じないのか。政府、特に外務省と文科省の見解如何。
四 三で、認識、理解度に差は生じないと政府が考えているのなら、その具体的根拠を示されたい。例えば竹島問題についての記述がない教科書で教育を受けた児童、生徒は、どこで、どの様にして竹島問題についての知識を得ることが出来るというのか。政府、特に外務省と文科省の説明を求める。
五 「政府答弁書」では、「文部科学省としては、各学校において学習指導要領に沿った教育が行われているか否かについて、必要に応じて調査を行うなどの適切な方法により把握することとしている。」との答弁がなされているが、右答弁にある調査(以下、「調査」という。)とはどの様なものか、具体的かつ詳細に説明されたい。
六 「調査」はこれまでいつ、どの様にして行われたか、その直近の事例五件につき、具体的に説明されたい。
七 「調査」の結果、これまで「要領」に沿った教育が行われていない事例が明らかにされたことはあるか。あるのならば、その事例を全て挙げ、文科省としてどの様な対応をとってきたのか説明されたい。
八 「政府答弁書」で文科省は、「要領」に反しない限りにおいて、地域や学校の実態や生徒の心身の発達段階や特性に応じて、「教科書」の記述や各学校における具体的な指導内容に差異があっても問題はないとの見解を示しているが、竹島問題の記述がないことは、「要領」に反しているのではないか。渡海紀三朗文部科学大臣の見解を示されたい。
九 「政府答弁書」では、「教科書」の中に尖閣諸島についての記述がなされているものがあることについて、「我が国で現在使用されている小学校社会科の第五学年の教科書又は中学校社会科の地理的分野若しくは公民的分野の教科書には、尖閣諸島が我が国固有の領土であることを明示した上で、同諸島の領有権に関し中国が独自の主張を行っていることを記述したものがある。」との答弁がなされているが、右答弁で言う「教科書」の中の尖閣諸島についての記述内容は、尖閣諸島を巡る領土問題は存在しないとする政府方針に反するものではないのか。
十 「領土問題」を巡る「要領」及び「教科書」の内容は不備が多く、今のままでは我が国の児童、生徒の「領土問題」、中でも特に竹島問題についての知識に偏りが生じかねず、更には政府が「領土問題」の解決を目指す上で好ましくないと思料する。この際、政府として「要領」にも竹島問題を明記し、また「教科書」の全てに竹島問題の記述がなされる様、指導すべきではないのか。渡海文科大臣の見解を示されたい。
右質問する。