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平成二十年三月二十八日提出
質問第二三五号

脱走米兵と日米地位協定に関する質問主意書

提出者  照屋寛徳




脱走米兵と日米地位協定に関する質問主意書


 二〇〇八年三月十九日、神奈川県横須賀市の路上で、タクシー運転手高橋正昭さんが、何者かによって刺殺されるという凶悪事件が発生した。犯行現場近くには、米海軍横須賀基地があり、殺害された高橋運転手の車内からは、遺留品として同基地所属米兵名義のクレジットカードが発見されている。これらの事実から、前記米兵は、事件に関与している可能性が極めて高いと言わざるを得ない。
 一連の報道によると、当該米兵は、第七艦隊のイージス巡洋艦「カウペンス」乗組員であり、三月上旬に行方不明になったようだ。米側が同十日、当該米兵を脱走米兵として認定した後、同二十二日、米海軍犯罪捜査局によって身柄を拘束した事が判明している。
 身柄を拘束された脱走米兵は、高橋運転手殺害事件と強い関わりを持っているものと思われる。事件の手口が残忍凶悪である事からも、一刻も早い犯人逮捕と真相解明を望むものである。
 以下、質問する。

一 タクシー運転手高橋正昭さん殺害事件の現段階における捜査状況、米側との捜査の共助体制、情報提供体制について、講じられた対策の内容を具体的に明らかにした上で、事件に対する政府の見解を示されたい。
二 今度の事件に関連して、米側より日本当局に対し、当該脱走米兵に関する情報提供、逮捕要請等は、いつの時点であったのか。それらが書面によってなされたものかを含めて、明らかにされたい。
三 去る三月二十六日の衆議院外務委員会で、警察庁の小野正博政府参考人は、二〇〇五年から今日までの間に、脱走米兵の逮捕要請が米側から九件あった旨、答弁している。これら九件について、米側から要請を受けた日時、脱走の日時及び脱走場所、脱走米兵の所属基地及び部隊、日本当局による逮捕の有無と逮捕理由を明示した上で、これらの実状に対する政府の見解を示されたい。
四 同日の衆議院外務委員会で、私が高村外務大臣に対し「脱走米兵もしくは無断外泊者が惹起した犯罪はすべて公務外になるのか」との主旨で質問したところ、外務大臣より「一般的に言えば公務外だと思います」との答弁があった。一方で、外務大臣からは、「特殊な事情があって、公務外と言えない場合もある」旨、含みを持たせた答弁もあった。係る脱走米兵、無断外泊者について、想定する「特殊な事情」を具体的に示した上で、「公務中」「公務外」を判断する政府の統一見解を明らかにされたい。
五 脱走米兵、無断外泊者は、日米地位協定の適用対象者と言えるか。また、原隊復帰の意思を放棄した脱走米兵は、日米地位協定第一条(a)項に基づく「現に服役中のもの」と言えるかどうか、その根拠を示した上で、政府の見解を明らかにされたい。

 右質問する。



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