衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成二十年五月二十一日提出
質問第四〇九号

志布志事件を担当した鹿児島県警警察官の容疑者とされた方々に対する謝罪に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




志布志事件を担当した鹿児島県警警察官の容疑者とされた方々に対する謝罪に関する質問主意書


 二〇〇三年の鹿児島県議選において、候補者と運動員ら十五人が公職選挙法違反容疑で逮捕されたが、後に担当警察官(以下、「担当警察官」という。)による強圧的、非人道的な取り調べが行われたことが明らかになり、全員の無罪が確定した志布志事件(以下、「事件」という。)に関し、「担当警察官」の一人である浜田隆広氏は、容疑者となった方々に対して容疑者の親族の名前を書いた紙を踏ませる「踏み字」と言われる行為(以下、「踏み字行為」という。)を強要していたことで、本年三月十八日、福岡地方裁判所において懲役十カ月、執行猶予三年の有罪判決を言い渡されている。右と「政府答弁書」(内閣衆質一六九第三五四号)を踏まえ、以下質問する。

一 過去、「事件」の様に明らかに警察側の勘違い、判断ミスにより逮捕した事件、または「踏み字行為」の様な、警察官による非人間的、強圧的な取り調べを行ったことについて、各都道府県警において容疑者とされた方々に対して直接謝罪を行った事例はあるか。
二 一で挙げた「事件」と類似した警察側のミスにより発生した事例に対して、警察庁より各都道府県警に対して、容疑者とされた方々に直接謝罪をする様指導した事例はあるか。
三 「事件」で容疑者とされた方々に対して、「踏み字行為」を強要した浜田氏を含む「担当警察官」が直接謝罪をすべきであり、またそうすることで初めて鹿児島県警の「事件」に対する謝罪は済んだといえ、更には警察に対する国民の信頼回復につながると、これまでの質問主意書で当方は重ねて述べてきたが、「政府答弁書」でも警察庁は「警察庁としては、個別具体的な捜査に関してどのような謝罪を行うかについては、当該捜査を行った都道府県警察において判断すべきものであると考えており、御指摘の『事件』に関してどのような謝罪を行うかについては、鹿児島県警察において適切に判断するものと考えている。」と、「事件」で容疑者とされた方々に対して謝罪を行うかどうかは、あくまで鹿児島県警自身が判断すべきであるとの認識を崩していない。では、「事件」で容疑者とされた方々に対する謝罪について、鹿児島県警はどの様な判断を下したと警察庁は認識しているか。また、その判断は適切かどうかについて、警察庁としてどの様な認識を有しているか。
四 鹿児島県警を含む各都道府県警の職員の大半は地方公務員であり、国家公務員により構成される警察庁とは一線を画したものであると承知しているが、しかし各都道府県警の本部長等には国家公務員が就いており、両者は密接な関係にあるものと考える。何より、「政府答弁書」で警察庁が「事件」並びに「踏み字行為」について「同年三月に同県警察を含む全国の都道府県警察に対して、適正な取調べの実施等について通達を発出するなどの指導を行ったところである。」と答弁している様に、警察庁は各都道府県警の上位官庁として、各都道府県警を適切に指導する義務を負うものと考える。ならばこそ、「事件」で容疑者とされ、「踏み字行為」等、強圧的、非人間的な取り調べを受けて多大な精神的苦痛を受けた方々に対して、鹿児島県警より直接謝罪を行う様指導する責務を警察庁は負っているのではないか。それを「鹿児島県警察において適切に判断するものと考えている。」とするのは、警察庁としての責務を果たしていないことと等しいのではないか。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.