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平成二十年五月二十七日提出
質問第四三七号

官房長官の「早く結婚し、次の世代を作るのは義務」発言に関する質問主意書

提出者  辻元清美




官房長官の「早く結婚し、次の世代を作るのは義務」発言に関する質問主意書


 町村官房長官は、五月二五日の東京大学の講演で、
 「早くいい相手を見つけて結婚して、次の世代を作る。これは皆さん方の義務だと思う」「私はちゃんと義務を果たして二人の子どもを作った」
と発言した。(五月二六日付・読売新聞)
 当該発言は、東京大学の「五月祭」の一環として、「行政機構研究会」が企画し「町村信孝内閣官房長官講演会」という題で実施された講演会でなされた。当該講演会については、主催者のホームページ上で「現職の内閣官房長官のお話を聞く貴重な機会をいただいたと自負しております。」と告知、参加者を募集していた。したがって町村官房長官の発言は、私的な勉強会などではなく、公的なものとして受け止められている。
 しかし、当該発言は、これだけでは文言の定義や法的根拠がきわめてあいまいであり、町村官房長官の真意が必ずしも明らかにされたとは言えない。ことが国民個々の人生選択に関わる重大事であるだけに、発言の真意を明らかにすることは急務である。発言の真意が明らかにされれば、内閣や国会議員のなかにすら「義務」を果たしていない、もしくは「義務」の存在すら認識していない者が多く存在することになりかねない。これは由々しき問題であると考える。
 従って、以下質問する。

一 《町村官房長官の講演会における立場》について
 1 当該講演会は、「町村信孝内閣官房長官講演会」という題で開催されたことに間違いないか。
 2 町村官房長官は、「現職の内閣官房長官」という立場で講演するよう依頼を受け、「現職の内閣官房長官」という立場で講演したことに間違いないか。
二 《皆さん方》について
 1 町村官房長官が言うところの「皆さん方」というのは、対象を誰と想定した発言か。東京大学の卒業生・在校生に限定したものか、日本国民全体か。町村官房長官の見解を示されたい。
 2 東京大学の卒業生・在校生に限定したものであれば、なぜ特定の男女にのみ「義務」が課せられているのか、町村官房長官の見解を示されたい。
三 《早く》について
 1 当該発言における「早く」とは、具体的にいつを指しているのか。年齢なのか、「卒業後何年以内」なのか、または「今すぐ」なのか。町村官房長官の見解を示されたい。
 2 町村官房長官は、なぜ「早く」結婚する必要がある、と考えているのか。
四 《結婚》について
 この場合の「結婚」は、法律婚に限るのか。事実婚や「同性婚」についてはどうか。町村官房長官の見解を示されたい。
五 《義務》について
 1 町村官房長官が「早くいい相手を見つけて結婚して、次の世代を作る」ことが「義務」だとする根拠は何か。
 2 「皆さん方」の対象者が「結婚」も「次の世代を作る」こともしていない場合、「義務」を果たしていないのか。町村官房長官の見解を示されたい。
 3 たとえ「結婚」していても、子どもを産まないカップルは、「義務」を果たしていないのか。町村官房長官の見解を示されたい。
 4 町村官房長官は、憲法に規定されている「国民の義務」は何であると考えているか。当該発言における「義務」は、どの条文に相当すると考えているか。
 5 「義務」を果たさなかった場合、罰則規定があるのか。町村官房長官の見解を示されたい。
 6 現在の内閣や国会議員のなかに、「結婚」をしていない議員、「次の世代を作る」ことをしていない議員もいるが、町村官房長官は、彼らが「義務」を果たしていないという見解か。
六 《福田総理の見解》について
 1 当該発言について、現職の内閣官房長官の発言として適切である、と福田総理は考えるか。
 2 当該発言に対し、福田総理は町村官房長官に対し何らかの対応をしたのか。

 右質問する。



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