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平成二十年十月六日提出
質問第七一号

短期在留外国人の厚生年金脱退一時金支給制度に関する質問主意書

提出者  和田隆志




短期在留外国人の厚生年金脱退一時金支給制度に関する質問主意書


 わが国の厚生年金制度は、被用者の老齢給付のみならず、障害又は死亡について保険給付を行い、被用者及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とし、事業主との間に一定の使用関係が認められれば、被用者の日本国籍の有無にかかわらず強制的に適用されている。
 また、この制度が短期在留外国人に適用された場合の問題を解決するため、在留外国人労働者が短期間で帰国した場合には、国際的な年金通算協定の締結までの間の経過措置として、脱退一時金が支給されることとなっている。
 しかし、この脱退一時金が、短期間で帰国した外国人労働者に実際にどの程度支払われているのか。本制度を利用可能な企業にどの程度周知徹底されているのか。また、未払いの脱退一時金はどのように処理されているのか。これらの対策が早急に改善される必要があると考えられる。
 よって、次の事項について質問する。

一 脱退一時金の支払い請求の実数と金額
 1 本制度開始年度から、制度適用可能な加入件数と併せて支払い請求件数と総額を示せ。
 2 請求されないまま未払いになっていると考えられる脱退一時金の総額と件数を示せ。外国人労働者が国民年金に移行したと認められる件数について明確に示せ。
 3 未払いの脱退一時金の総額と処理方法について明確に示せ。
二 脱退一時金制度が、積極的に活用されるために企業等に対してなされている周知方法如何。
 1 外国人労働者が脱退一時金を受け取るために必要な手続きについて示せ。
 2 本制度の企業及び加入者本人に対する周知はどのようになされているか示せ。
 3 外国人労働者を積極的に雇用している企業が倒産した場合等、外国人労働者の本国帰国を想定した周知方法はあるのか示せ。
三 これら実態をふまえた上で、未払い金額の総額と処理方法、企業にとってこれらの手続きが利用しやすい簡便な手続きであるか、さらに周知方法について十分なものであるかの所感を示されたし。

 右質問する。



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