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平成二十年十月六日提出
質問第八〇号

新学習指導要領解説書における領土問題の記述に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




新学習指導要領解説書における領土問題の記述に関する再質問主意書


 「前回答弁書」(内閣衆質一七〇第六号)を踏まえ、再質問する。

一 本年七月十四日、文部科学省は二〇一二年度から使用される新学習指導要領解説書(以下、「解説書」という。)における竹島問題等の我が国が抱える領土問題の記述のあり方を決定した。その「解説書」では、竹島問題について「我が国と韓国の間に竹島をめぐって主張に相違があることなどにも触れ、北方領土と同様に我が国の領土・領域について理解を深めさせることも必要である。」との記述がなされていることにつき、「前回答弁書」で文科省は「中学校学習指導要領(平成二十年文部科学省告示第二十八号)の解説において、『北方領土は我が国固有の領土である』とした上で、『我が国と韓国の間に竹島をめぐって主張に相違があることなどにも触れ、北方領土と同様に我が国の領土・領域について理解を深めさせることも必要である』としたところであり、これらの記述により、竹島が北方領土と同様に我が国の固有の領土であることは明確にされているものと考えている。」と答弁している。しかし、「竹島が北方領土と同様に我が国の固有の領土である」ことを明確にし、生徒の理解を深めさせるのなら、「北方領土と竹島は我が国の固有の領土である」と、より簡潔に書けば済む話ではないのか。なぜ文科省はそうせずに、「我が国と韓国の間に竹島をめぐって主張に相違がある」などと回りくどい表現を使うのか、その理由を明らかにされたい。
二 「解説書」における竹島問題に関する表現のあり方について、文科省や外務省等、政府部内において意見の相違は見られたか。
三 「解説書」で北方領土問題に関し、「北方領土(歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島)については、その位置と範囲を確認させるとともに、北方領土は我が国の固有の領土であるが、現在ロシア連邦によって不法に占拠されているため、その返還を求めていることなどについて、的確に扱う必要がある。」と、新たに「不法に」という文言が付け加えられている理由について、「前回答弁書」で文科省は「中学校学習指導要領の解説における御指摘の記述は、北方領土は、我が国固有の領土であるが、現在、ロシア連邦によって不法占拠されていることをより正確に記述したものであり、我が国の領域をめぐる問題に関する生徒の理解を深める観点から意義があると考えている。」との答弁がなされているが、政府部内で新たに「不法に」という文言を付け加えることに反対する意見は出されたか等、「不法に」という文言を付け加えることが決定されるまで、文科省と外務省等の政府部内でどの様な協議が行われたのか説明されたい。
四 「我が国の領域をめぐる問題に関する生徒の理解を深める」ことが必要であると政府が考えているのなら、竹島問題についても同様に「竹島は、我が国固有の領土であるが、現在韓国によって不法に占拠されているため、その返還を求めている」と「解説書」に明記した方が、より意義があるのではないか。政府の見解如何。
五 「前回答弁書」において文科省は「北方領土と竹島に関し、生徒に我が国の領域をめぐる問題について理解させる観点から、著しい差異を設けたものとは考えていない。」と答弁しているが、右答弁は、著しいものではなくとも、「解説書」における竹島と北方領土に記述のあり方について、多少の差異を設けたとの意味を表しているのか。

 右質問する。



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