質問本文情報
平成二十年十月十五日提出質問第一一六号
国家主権に対する政府の認識に関する第三回質問主意書
提出者 鈴木宗男
国家主権に対する政府の認識に関する第三回質問主意書
「前回答弁書」(内閣衆質一七〇第七八号)を踏まえ、再度質問する。
二 「前回答弁書」では、「御指摘の見解は、政府の見解とは異なる。」と、どちらも我が国の国家主権が侵害されているという意味で何ら違いはない「不法占拠」と「拉致」について、「拉致」への対応を優先し、そのために「不法占拠」への対応を後回しにすべきという見解は政府見解とは異なるとの答弁がなされているが、では「藤本発言」は政府見解とは異なると理解して良いか。
三 当方は、「藤本発言」を行った藤本氏個人を責めているのではない。外務省職員が政府の公式見解と異なる私見を述べることは必ずしも禁じられておらず、外務省職員個々人が個々人独自の考えを持つことを否定しているのでもない。当方が危惧しているのは、「藤本発言」に現れている様に、国家主権が侵害されている事案を分けて考え、どちらかを優先し、どちらかをないがしろにするという考えでは、我が国の国益を毀損しかねないということである。外務省においては、職員個々人の私見とは言えども、「藤本発言」の様に我が国の国益を損ねかねない認識を外務省職員が有している場合は、その点について教育、指導すべきであると考えるが、中曽根弘文外務大臣の見解如何。
四 「前回答弁書」で政府は、「不法占拠」と「拉致」の問題への政府の対応につき、「政府としては、竹島問題については、問題の平和的解決を図るため、粘り強い外交努力を行っていくという方針に基づき、また、拉致問題については、すべての拉致被害者の一刻も早い帰国を実現するとの方針に基づいて、それぞれ適切に対応していく考えである。」と答弁しているが、右は「竹島問題について問題の平和的解決を図るため、粘り強い外交努力を行っていく」ことと「拉致問題については、すべての拉致被害者の一刻も早い帰国を実現する」ことに対して、政府が同程度の熱意、やる気を持って取り組む決意を披瀝したものと理解して良いか。確認を求める。
右質問する。