質問本文情報
平成二十年十月二十一日提出質問第一四三号
千島列島におけるアイヌ民族の先住性に関する再質問主意書
提出者 鈴木宗男
千島列島におけるアイヌ民族の先住性に関する再質問主意書
「前回答弁書」(内閣衆質一七〇第九四号)を踏まえ、再質問する。
二 一の調査に関する文書は作成されているか。
三 前回質問主意書で、政府はアイヌ民族が千島列島及びサハリンの先住民族であるとの認識を有しているかと問うたところ、「前回答弁書」では「政府としては、アイヌの人々は、いわゆる和人との…千島列島又はサハリンにおける先住民族であるか否かについては、判断する立場にはない。」との答弁がなされているが、右答弁にある「判断する立場にはない」とはどの様な意味か。政府として、現時点では正確な判断を下すに足る確たる歴史的事実を把握していないと言うことか。
四 佐藤幸治京都大学名誉教授を座長とする政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」は本年十月十三日、初めて北海道に入り、三日間の日程の初日に札幌市内のアイヌ文化交流センターで、アイヌ民族の人々と意見交換をしている。その中で、サハリンから北海道に強制的に移住させられたいわゆる「樺太アイヌ」と言われるアイヌ民族の子孫の方が発言をしていたと承知する。この様に、アイヌ民族の中には、自身の先祖がサハリンに住んでいたと言う人もいるところ、日本国民であるアイヌ民族がかつて先住していた地域に関し、政府として正しい知識を持ち、その歴史を把握することは必要なことであると考える。三で、政府が現時点では正確な判断を下すに足る確たる歴史的事実を把握していないのなら、今後アイヌ民族の千島列島及びサハリンにおける先住性について、政府としてきちんとした調査を行い、将来的に確たる政府見解を示すことを目指す考えはあるか。
右質問する。