衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成二十年十月二十一日提出
質問第一四五号

高速道路料金引き下げに関する再質問主意書

提出者  岩國哲人




高速道路料金引き下げに関する再質問主意書


 二〇〇八年十月二十一日の朝日新聞報道によると、政府・与党が打ち出す新たな経済対策の柱として、地方を中心に高速道路料金を平日・休日を問わず終日半額とする案が浮上しているとのことである。
 地方先行で料金引き下げを拡充するのは、景気対策で物流コストを下げるのが狙いであり、自動料金収受システム(ETC)の設置車両が対象で、どの区間から実施するかなどは国土交通省が詰めるとのことである。東名や名神など都市部の路線では渋滞を避けるため一部区間にとどめ、首都高速や阪神高速では別の値下げを検討するとのことである。
 実施初年度は財政融資資金特別会計の「埋蔵金」を使い、次年度以降は道路特定財源の余剰金を充てる案が浮上しているとのことである。ガソリン税など国の道路特定財源の税収見込みは三・三兆円(二〇〇八年度)だが、公共事業費の削減で年に四千億〜六千億円程度余っている。
 なお、本質問主意書において、東日本高速道路株式会社、首都高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社、阪神高速道路株式会社及び本州四国連絡高速道路株式会社を以下「会社」と総称し、道路整備特別措置法(以下、法)第二条第五項に規定する料金を、「料金」という。
 これに関連して、以下質問する。

一 私の提出した第一七〇回国会質問第八九号に対し、内閣より「「料金引き下げ」については、会社において具体的に検討されるべきものであると認識している。」、「料金については、法第三条第一項又は第六項の許可の申請を行う会社において具体的に検討されるべきものである」旨の記載のある答弁書を受領した。
 右の報道によると、「政府・与党が打ち出す新たな経済対策の柱として、地方を中心に高速道路料金を平日・休日を問わず終日半額とする」とあるが、これは会社が「政府・与党が打ち出す新たな経済対策の柱」としての料金引き下げを具体的に検討し、政府に対し提案したものであるのか、それとも政府が主体となって具体的に検討したものであるのか。
 また、「どの区間から実施するかなどは国土交通省が詰める」というのは、会社が主体となって具体的に検討し、その検討に対し国土交通省が調整するという理解でよいのか。それとも、国土交通省が主体となって具体的に検討したものであるのか。
二 小泉内閣における道路公団民営化に伴う法の一部改正により、公団に対する施行命令方式が廃止され、自主的経営判断に基づく申請方式が採用されたが、仮に質問一における検討が、それぞれ国が主体となって具体的になされたものであるとすると、「自主的判断」の趣旨を逸脱するものといえるか。
三 会社は将来上場が予定され、国などは上場後も六社の株式の三分の一以上を保有する予定とされているが、現存する上場企業で、経営方針を国が実質的に決定している企業はあるか。
四 二〇〇八年一月十九日、町村官房長官(当時)は、民主党等のガソリン税暫定税率引き下げ案に対し「ガソリンの値段を下げればそれだけで日本の環境問題はそんな程度の取り組みなんだということになる。そのマイナス効果は計り知れないものがある」と発言されているが、道路特定財源の余剰金を充当することによる高速道路料金引き下げを会社と国が連携して行う場合にもこのような「マイナス効果」が生じ得るとお考えか。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.