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平成二十年十月二十二日提出
質問第一四九号

ミャンマーで起きた邦人殺害事件の真相究明に向けた政府の取り組み等に関する第三回質問主意書

提出者  鈴木宗男




ミャンマーで起きた邦人殺害事件の真相究明に向けた政府の取り組み等に関する第三回質問主意書


 「前回答弁書」(内閣衆質一七〇第八六号)及び「前々回答弁書」(内閣衆質一七〇第四三号)を踏まえ、再度質問する。

一 昨年九月、ミャンマーで民主化を求める僧侶や市民のデモをミャンマー軍事政権が鎮圧し、その際にデモの現場にいた日本人ジャーナリストの長井健司さんがミャンマー治安部隊に射殺される事件(以下、「事件」という。)が発生して一年以上が経過しているが、政府はこれまでの「事件」の真相究明に向けたミャンマー政府の取り組みをどの様に評価しているか。ミャンマー政府は、我が国政府の求めに誠実に対応し、「事件」の真相究明に努力していると政府は認識しているか。
二 「事件」発生後にも、政府はミャンマーに対して第八次母子保健サービス改善計画等の新規経済協力を行っていることが「前回答弁書」で明らかにされている。政府はこれらの経済協力を「案件の一層の絞り込みを行った上で、実施している」と「前々回答弁書」で述べているが、「事件」発生後に新規の経済協力をミャンマーに対して行うことを政府が決定した理由を説明されたい。
三 尊い邦人の生命が奪われ、未だ「事件」の真相究明がなされていない中、更に新規の経済協力を行うことは、政府の対応としてはあまりに甘く、ミャンマー政府につけいる隙を与えることはあっても、「事件」の真相究明には何ら資することはないのではないか。政府の見解如何。
四 前回質問主意書で、我が国の警察当局と外務省が「事件」の調査のため結成したチームが本年二月十九日にミャンマーに派遣された際、同チームが行った司法解剖結果とビデオ画像の鑑定結果を説明した上、発砲は極めて至近距離から行われたものであるとの分析等を示し、ミャンマー側のこれまでの「事件」の見解の修正及び殺害された長井健司さんが所持していたビデオカメラについて更に捜索を行う様求めた件につき、「前回答弁書」では「平成二十年七月十四日以降同年十月八日までに、ミャンマー警察犯罪捜査局から回答はない。」との答弁がなされているが、政府、特に外務本省、在ミャンマー日本国大使館は、どれくらいの頻度でミャンマー側の早期の回答を要請しているか。これまで回答を要請してきた日にち、場所、方法等、詳細に説明されたい。
五 そもそも「事件」発生直後に、例えば在ミャンマー日本国大使を召還する等、政府はより目に見える強い抗議を行うべきではなかったか。「事件」の真相究明がこうも遅れているのは、政府の対応の甘さに主な原因があると考えるが、政府の見解如何。

 右質問する。



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