質問本文情報
平成二十年十月二十三日提出質問第一五七号
事故米不正転売問題に係る農林水産省の責任等に関する第三回質問主意書
提出者 鈴木宗男
事故米不正転売問題に係る農林水産省の責任等に関する第三回質問主意書
「前回答弁書」(内閣衆質一七〇第八五号)を踏まえ、再度質問する。
二 一で、「リスト」にある企業全てに対して事前に連絡、相談することができなかったのならば、「リスト」には何社の企業名が書かれてあり、そのうち何社には事前に連絡、相談することができたのか明らかにされたい。
三 農水省が「リスト」にある企業全てに対して、「リスト」を公表することを事前に連絡、相談できなかった理由を明らかにされたい。「前回答弁書」で農水省は「当該事故米穀が広く流通していることが明らかとなる中で、消費者の不安の解消と信頼の回復を図ることを最優先とする観点から、当該業者の名称を公表したところである。」と答弁しているが、「リスト」にある企業が「リスト」公表により経営に大きな打撃をうけることは当然考えられることであり、ある企業に対しては事前に連絡、相談し、ある企業に対しては何の連絡、相談もなく抜き打ちの様な形でその企業名を公表するといういいかげんなことをするのではなく、あくまで全ての企業に対して事前に連絡、相談をしてから公表に踏み切るのが当たり前ではないのか。
四 農水省が「リスト」にある企業全てに対して事前に連絡、相談することもせず、性急に「リスト」公表に踏み切ったのには、その背景に「事故米転売問題」に対する国民の非難の目を自分達からそらしたいという、農水省の意図があったと取られても仕方ないのではないか。農水省の見解如何。
五 前回質問主意書で、「リスト」公表を決めた農水省の担当責任者の官職氏名を問うたところ、「前回答弁書」では「農林水産省としてその公表を行うことを決めたものである。」との答弁がなされているが、農水省が「リスト」公表を決めたことは百も承知で、農水省の中の担当責任者は誰かを問うているのである。右答弁は、農水省の統括責任者である当時の太田誠一大臣が「リスト」公表を決定したと受け止めて良いか。
六 前回質問主意書で、「リスト」に名称があり、公表された日の夜に自殺した奈良県の米穀販売会社の社長の遺族に対して、農水省から誰か弔問に行く等、何らかの対応をとったかと問うたところ、「前回答弁書」では「平成二十年九月十八日に開催された衆議院農林水産委員会において、太田誠一農林水産大臣(当時)から『心から御冥福をお祈り申し上げます』と述べたところである。」との答弁がなされているが、自殺された会社社長の遺族に対する農水省の対応は、右の太田大臣の一言だけか。農水省職員が弔問に行く、葬儀に際して弔電を送る等の他の対応は一切とっていないのか。
七 六の社長が自殺された米穀販売会社に対して、農水省より「リスト」の公表について事前に連絡、相談はなされていたか。
八 六で、太田大臣の一言だけで他の対応は一切とられていないのなら、それはあまりに心ない対応ではないのか。せめて農水省職員が弔問に行く、葬儀に際して弔電を送る等の対応をとるべきではなかったのか。
九 「事故米転売問題」に関連し、昨年一月と二月に三笠フーズが通常の米の売買には不要な残留農薬の検査を受けていたことを示す匿名の文書が農水省に届けられていたのに、三笠フーズによる不正転売を見抜けなかったこと、更には本年八月九日に大阪農政事務所の元課長が三笠フーズから接待を受けていたことが明らかになり、同問題に対する農水省の対応の杜撰さが厳しく指摘されているが、十月二十三日現在、誰がどの様な処分を受ける等、農水省においてどの様な形で責任がとられているのか説明されたい。
右質問する。