質問本文情報
平成二十年十一月五日提出質問第一八七号
「地域振興券」および「定額給付金」の政策効果に関する質問主意書
提出者 平岡秀夫
「地域振興券」および「定額給付金」の政策効果に関する質問主意書
現在、麻生内閣は追加経済対策として、総額約二兆円の「定額給付金」を検討していると報道されている。この定額給付金は平成十一年四月一日から九月三十日まで日本国内で流通した商品券の一種で、財源を国が全額補助することで日本全国の市区町村が発行し一定の条件を満たした国民に一人二万円分、総額六千百九十四億円を贈与という形で交付した、いわゆる「地域振興券」との類似性が指摘されている。そこで、定額給付金の政策効果を考えるにあたり地域振興券の効果等を、政府に対し質問する。
2 「地域振興券」の具体的数値目標はどうであったか。
3 「地域振興券」の数値実績如何。
4 「地域振興券」の政策目的の達成評価如何。
5 経済企画庁は振興券を受け取った九千世帯に対してアンケート調査を行い、振興券によって増えた消費は振興券使用額の三十二%であったとしている(「地域振興券の消費喚起効果等について」、経済企画庁、平成十一年八月六日)が、この結果を見る限り、消費拡大の効果は、ほとんど無いと言ってよいのではないか。
6 正確で詳細な費用対効果の調査結果如何。もし、上記のような調査を行っていないならば、何故それを行わないのか。
7 「定額給付金」の政策目的は何か。また、その政策目的の下で、どのような具体的数値目標を考えているのか。
8 今回の「定額給付金」の政策目的を前提とした場合、定額給付金と定額減税とでどの程度政策実施効果が違うと考えられるのか。定額減税方式ではなく、定額給付金方式をとる必要性は何か。
9 所得税・住民税を払っていない人が、「定額給付金」を受け取るのは、「ギフト」を受け取るのと同じことであると考えられるが、そのような「ギフト」は、納税と給付の関係において、公正または適正なものと考えられるか。
右質問する。