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平成二十年十一月二十八日提出質問第二九二号
沖縄戦犠牲者の未収遺骨と防空壕等に関する質問主意書
提出者 照屋寛徳
沖縄戦犠牲者の未収遺骨と防空壕等に関する質問主意書
悲惨な沖縄戦から六十三年が経過した。沖縄戦の実相は未だに語り尽くせないし、風化させることなく語り継がねばならない。
沖縄戦の実相の一つに過ぎない旧日本軍による「集団自殺」(強制集団死)については、旧日本軍の命令・強制が明白であるにも関わらず、歴史教科書から真実を抹消せんとの政治的策動も続いている。
一方、沖縄戦における犠牲者の遺骨収集は国の責任であるが、未だに果たされていない。また、防空壕や自然壕(ガマ)の実態究明は進んでおらず、そこに眠る犠牲者の遺骨は放置されたままである。政府の無策ぶりには怒りと悲しみを強く覚える。
以下、質問する。
二 政府は、沖縄戦犠牲者の収骨事業に現在どのように取り組んでいるのか、今後どのように取り組むのか、そのための予算措置を具体的に明らかにした上で見解を示されたい。
三 沖縄では、未だに防空壕や自然壕(ガマ)などに犠牲者の遺骨が放置されている。沖縄戦では、防空壕や自然壕(ガマ)に避難した住民が旧日本軍によって、砲煙弾雨の中に追い払われたことも多い。沖縄県糸満市が発表したところによると、同市内に配置されている二百四十カ所の防空壕のうち、手付かずの未確認壕が百五十カ所もあり、沖縄県の調査では県内に一千カ所を超える未確認壕があるという。政府は、沖縄県における防空壕、埋没壕、自然壕(ガマ)はいくつあると考えるか、未確認壕はいくつか、その数を市町村毎に明らかにし、壕が旧日本軍、住民いずれによる構築か、それとも自然壕(ガマ)なのかを区分して示した上で、この様な状況についての見解を明らかにされたい。
四 沖縄県首里城地下の旧三十二軍司令部壕の調査結果、遺骨収集作業の現状と今後の作業予定、そのための予算措置と政府の対応について明らかにされたい。
右質問する。