衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成二十年十二月一日提出
質問第三〇三号

死亡事故を起こしたシンドラー社製エレベーターをはじめ警察に押収された事故を起こした製品の調査に関する質問主意書

提出者  長妻 昭




死亡事故を起こしたシンドラー社製エレベーターをはじめ警察に押収された事故を起こした製品の調査に関する質問主意書


 二年半前の平成一八年六月三日、東京都港区で、シンドラー社製のエレベーターがドアを開いたまま急上昇し、一六歳の高校生男子がはさまれ窒息死した。
 警察が事故機を押収したが、未だ遺族には原因も知らされていない。
 エレベーター所管省庁の国土交通省ですら二年半たってやっと警察に押収された事故機を見せてもらうという。
 そこでお尋ねする。

一 国土交通省は、これまでなぜ、当該事故機を実際に見て、調査しなかったのか。また、これまで警察に事故機を調査させてほしい旨の依頼をしたのか。依頼をしていなければ、なぜなのか。
二 事故から二年半も国土交通省が事故機の調査をしなかったことに関して政府は適正だったと考えるか。なぜ、二年半たった今、事故機の調査をするのか。
三 なぜ、警察はこれまで当該事故機を国土交通省にすら見せなかったのか。同じ公務員で守秘義務も課されているのになぜなのか。そしてなぜ、今、事故機を国土交通省に見せるという決断をしたのか。
四1 本事故以前及び本事故後、シンドラー社製のエレベーター事故は何件把握しているのか、件数を本事故以前と本事故後に分けてそれぞれお示し願いたい。また、事故ごとに原因など詳細をお示し願いたい。
  さらに、事故機と同機種を現在も使用しているケースがある場合、安全性は保障できるのか。
 2 本事故後に再度事故がある場合は、二年半たっても事故原因の解明ができないために、その後の事故が防止されなかったということなのか。見解を問う。
 3 本事故以前及び本事故後、シンドラー社製以外のエレベーター事故は何件把握しているのか、件数を本事故以前と本事故後に分けてそれぞれお示し願いたい。また、事故ごとにメーカー名と原因など詳細をお示し願いたい。メーカー名が公表できない場合は、どのような法令に基づいて公表しないのか、根拠法令もお示し願いたい。
 4 また、国家公務員のエレベーターメーカーや関連保守会社等への天下り人数をお示し願いたい。把握していないのであれば、すべての天下りを調査するつもりはないのか。
 5 今後の事故防止のために、どのような対策を取るのか。対策ごとに期限を記載してお示し願いたい。
 6 シンドラー社製またはシンドラーグループ社製のエレベーターの海外の事故は何件把握しているのか。また、今回と類似の事故はあったのか。
 7 諸外国において、二重ブレーキを義務化または法制化した時期をお示し願いたい。二重ブレーキを義務化または法制化した理由を併せて各国ごとにお示し願いたい。
 8 日本でも二重ブレーキを義務化する予定だが、本件事故は、今回義務化する二重ブレーキがあれば防げたものだったのか。
  そうだとすれば、なぜ今まで義務化されていなかったのか。
五 いつごろを目処に遺族へ事故原因を伝えるのか。年内なのか、もう一年かかるのか。また、今回の事故において政府の責任はあるのか。あるとすれば、政府は遺族に謝罪するつもりはあるのか。
六 今回のケースのように、同種製品等で、再発可能性のある事故が発生した場合、警察は捜査の秘密を盾に、押収した事故機を製品所管省庁にすら見せないことがある。この対応では、原因究明・再発防止を大幅に遅らせてしまう。
 今後、同種製品等で、再発可能性のある事故が発生した場合、警察は、事故機を押収した直後から、事故機の所管省庁や関係省庁には、事故機の現物を見せて調査を認めるという措置を取るようにすべきと考えるが、いかがか。
 警察庁は、そのような通達を出すべきと考えるが、いかがか。
 以上、内閣の見解を問う。
 質問番号を束ねて粗く不誠実な回答をするのではなく、質問番号ごとに分けて誠実に回答を頂くことをお願いする。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.