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平成二十年十二月二日提出質問第三〇五号
ミャンマーで起きた邦人殺害事件の真相究明に向けた政府の姿勢及び認識に関する質問主意書
提出者 鈴木宗男
ミャンマーで起きた邦人殺害事件の真相究明に向けた政府の姿勢及び認識に関する質問主意書
昨年九月、ミャンマーで民主化を求める僧侶や市民のデモをミャンマー軍事政権が鎮圧し、その際にデモの現場にいた日本人ジャーナリストの長井健司さんがミャンマー治安部隊に射殺される事件(以下、「事件」という。)が発生して一年と三ヶ月以上の時間が経過している。右と「政府答弁書」(内閣衆質一七〇第一四九号)を踏まえ、以下質問する。
二 「事件」発生後にも、政府はミャンマーに対して新規経済協力を行っているが、それが「事件」の真相究明に何ら資するところはなく、ただミャンマー政府につけいる隙を与えるだけではないかとの問いに対して、「政府答弁書」で政府は「対ミャンマー経済協力については、御指摘の案件等を含め、ミャンマー国民に直接利益をもたらす人道案件等に限定して実施しているところである。」と答弁している。政府は、ミャンマーへの経済協力を人道案件等に限定していると言うが、「事件」も非武装の一民間人である邦人が殺害されるというまさに人道問題に係る案件であり、それが解決されていないのに、新規経済協力を行うというのは、道理に合わないのではないか。同じく人道案件である「事件」の最終的解決がなされてから、人道案件等の経済協力を行うべきではないのか。
三 「政府答弁書」でも政府は「政府としては、これまで日・ミャンマー外相会談等において、ミャンマー政府に対し、本件事件につき強く抗議してきており、引き続き可能な限り速やかに日本側の申入れについての検討の結果を通知するよう更に求めていく考えである。」と答弁しているが、なぜ「事件」の真相究明にこれほど時間がかかるのか。「事件」発生後も新規経済協力を行う等、やはり政府の姿勢が甘いからではないのか。
右質問する。