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平成二十年十二月十九日提出
質問第三六八号

竹島問題についての政府広報冊子に対する政府の取り扱い等に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




竹島問題についての政府広報冊子に対する政府の取り扱い等に関する再質問主意書


 「前回答弁書」(内閣衆質一七〇第三三一号)を踏まえ、再質問する。

一 外務省は、同省が発行している竹島問題についての広報冊子「竹島問題を理解するための十のポイント」を同省HPに掲載しているが、そのバージョンを従来の日本語、韓国語、英語の三つに加え、この度更にアラビア語、中国語、フランス語、ドイツ語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語の七言語追加(以下、「追加」という。)した。そのことにつき、前回質問主意書で、「追加」を行う際、国内外の各報道社、政府機関等に対して周知をしたかと問うたところ、「前回答弁書」では、「本年十二月、御指摘の七言語の冊子を作成し、外務省ホームページで公表した。」との答弁がなされているが、右は、外務省として、ただ同省HPの更新を行っただけで、国内外の各報道社や政府機関等にファックスや文書等を送る等の方法で「追加」を周知したのではないということか。確認を求める。
二 外務省が「追加」を実施してから、「追加」で加わった七言語で書かれた「竹島問題を理解するための十のポイント」を、それぞれの言語を公用語または主要言語とする国の在日大使館等の公式機関、または報道機関等に対して配付しているか。しているのなら、その配付先を全て明らかにされたい。
三 二で、配付していないのなら、その理由を明らかにされたい。
四 前回質問主意書で、外務省が「追加」で一の七言語を選んだ理由を問うたが、「前回答弁書」では何の回答もなされていないところ、外務省が「追加」にあたり、なぜ一の七言語を選んだのか、再度質問する。
五 外務省として、「追加」に加え、今後更に新たな言語での「竹島問題を理解するための十のポイント」のバージョンを増やす考えはあるか。
六 「追加」で加わった七言語を公用語または主要言語とする国において、竹島問題について我が国の立場、主張はそれぞれどの程度理解されているか、また、同問題に関して、我が国の立場、主張ではなく韓国側の立場、主張を支持している国はあるか否か、外務省として把握しているか。
七 前回質問主意書で、福岡県太宰府市での日中韓首脳会談において、麻生太郎内閣総理大臣は、韓国の李明博大統領に対して竹島問題を提起し、中国の胡錦涛国家主席(実際に出席したのは温家宝首相)に対しては、本年十二月八日の中国の海洋調査船による尖閣諸島の魚釣島付近の我が国領海への侵入について抗議をする考えはあるかと問うたところ、「前回答弁書」では「本年十二月十三日に行われた日中韓首脳会議においては、二国間の問題を取り上げることは適切ではないこと等から、お尋ねの点については取り上げられなかった。」との答弁がなされている。右の三カ国首脳による首脳会談とは別に、日中首脳会談、日韓首脳会談も同日あわせて行われていると承知する。右の日中首脳会談においては、同月八日の中国の海洋調査船による尖閣諸島付近の我が国領海への侵入について、麻生総理から温家宝首相に対して厳重な抗議がなされていると承知するが、右の日韓首脳会談において、麻生総理より李明博大統領に対し、竹島問題の提起、または同問題についての抗議はなされているか。
八 七で、なされていないのなら、それはなぜか。政府はこれまでの答弁書で、我が国が抱える領土問題は北方領土と竹島に係る問題の二つのみであり、尖閣諸島に係る問題は存在しないと答弁している。存在しない問題について中国に抗議する一方、存在する問題について韓国に何も言わないというのは、明らかに政府の対応としては矛盾していると考えるが、政府、特に外務省の見解如何。

 右質問する。



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