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平成二十一年十一月九日提出質問第五九号
公職選挙法の改正に関する質問主意書
提出者 鴨下一郎
公職選挙法の改正に関する質問主意書
都道府県議会議員の選挙制度は、明治十一年の府県会規則以来、一貫して郡市という歴史的行政単位が選挙区とされており、郡市の地域代表という性格を強く有している点に特徴がある。
しかしながら、大正十年の「郡制廃止に関する法律」によって郡制が廃止された結果、現在「郡」には行政単位の実質はなく、さらに合併の進行によって地域代表の単位としての郡の存在意義は大きく変化している。
第二十九次地方制度調査会の答申では、議員定数の法定上限を撤廃し各地方公共団体の自主性に委ねることにより議会制度の自由度を高めるとされた。さらに、自由度を高めるとともに地域間格差を是正する観点からは、都道府県議会議員の選挙区の設定も全国一律の基準とするのではなく、地域代表と人口比例を調和させながら地域の実情に応じて自主的に選挙区を設定できることとすることにより、住民意識を正しく議会に反映させ、地域の振興を図る制度とすることが喫緊の課題となっている。
よって、都道府県議会議員の選挙区について、「郡市の区域による」としている公職選挙法の規定(第十五条)を改正し、全国的に守られるべきルールを明らかにした上で、地域の実情を踏まえ、都道府県が条例で自主的に選挙区を規定できるようにすることが望ましいと思うが、政府の見解を求める。
右質問する。