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平成二十一年十一月二十五日提出質問第一一〇号
冤罪の定義に対する鳩山由紀夫内閣の見解に関する質問主意書
提出者 鈴木宗男
冤罪の定義に対する鳩山由紀夫内閣の見解に関する質問主意書
「政府答弁書」(内閣衆質一七三第七五号)を踏まえ、質問する。
二 右答弁は、千葉景子法務大臣をはじめ加藤公一法務副大臣、中村哲治法務大臣政務官の政務三役により作成されたものか。それとも、法務省職員をはじめ政府職員によって作成されたものか。
三 新聞報道によると、本年十一月二十四日の閣議後の記者会見で千葉大臣は、一九九〇年、栃木県足利市で当時四歳の女児を殺害した容疑者とされ、無期懲役が確定し、服役中だった菅家利和さんが、女児の下着に付着していた体液のDNA型が菅家さんのものとは一致しないとの鑑定結果が出たことを受け、本年六月四日、千葉刑務所から釈放されたいわゆる足利事件や、二〇〇三年の鹿児島県議選において、志布志市の運動員ら十五人が公職選挙法違反容疑で逮捕されたが、後に全員の無罪が確定したいわゆる志布志事件、富山県氷見市の柳原浩氏が強姦などの容疑で富山県警に誤認逮捕され、二年あまり服役した後に無罪が確定したいわゆる富山事件について、「一般的に言われている意味では、冤罪だと思う」と述べたとのことである。右の千葉大臣が言う冤罪とはどの様な意味か。
四 千葉大臣が三の記者会見で足利事件及び志布志事件、富山事件を冤罪と言っているのに、なぜ「政府答弁書」では「お尋ねの『冤罪』については、法令上の用語ではなく、政府として、『冤罪』の定義について特定の見解を有しておらず、様々な意味で用いられているものと承知していることから、お尋ねについてお答えすることは困難である。」との答弁がなされるのか説明されたい。千葉大臣として、右の三事件が冤罪であるとの認識を有しているのなら、なぜ「政府答弁書」においてその様な答弁がなされないのか明らかにされたい。
五 千葉大臣は、「政府答弁書」に目を通し、その内容を十分に把握した上で、閣議決裁したのか。
右質問する。