衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成二十二年二月四日提出
質問第八一号

新型インフルエンザの輸入ワクチンに関する質問主意書

提出者  秋葉賢也




新型インフルエンザの輸入ワクチンに関する質問主意書


 平成二十一年十二月二十四日の東京新聞朝刊によると、厚生労働省が平成二十一年十月六日にイギリスのグラクソ・スミスクライン社およびスイスのノバルティス社と結んだ新型インフルエンザワクチンの購入契約で、厚生労働省による副作用の評価を理由に契約を解除できない条件になっているとされる。一方、両社側からは、副作用による賠償金を国が肩代わりする法律が同年十二月十五日までに成立・発効しない場合や、国側に著しい契約義務違反がある場合など、一定の事由を理由に日本側よりも広く解約が認められているという。
 本契約に関して、以下の質問をする。

一 万が一外国製ワクチンによって副作用が発生した場合に、購入契約を解除することができないとすれば、国民の健康の面からも国家財政の面からも非常に大きな損害を被る。
 1 契約締結の過程で、交渉に不手際があったのではないか。重大な損害が予想されるにもかかわらず、このように不平等な契約を締結するに至った経緯および理由をうかがいたい。
 2 輸入ワクチンでは、含まれる成分や接種方法の違いから、筋肉痛や関節痛などの副作用発生頻度が国産ワクチンよりも高めだと言われている。また、グラクソ・スミスクライン社製のワクチンでは、ワクチンの成分が凝集しているとの報告や、動物実験でモルモットやマウスが死亡したり弱ったりした事例が報告されている。これらの報告を踏まえ、当該契約についての政府の見解をうかがいたい。
 3 第百七十三回臨時国会で成立した「新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法」第十一条によると、損害が発生した場合に企業が支払った賠償は国が補填するという契約を結ぶことができるとされており、これに基づいて両社と損害賠償についての契約が交わされた。法案審議の段階で、当該契約の詳細について明らかにした上で国会で審議を尽くすべきであったと思われるが、明らかにしなかった理由は何か。長妻厚生労働大臣はこの契約の詳細について把握していたのか。
二 輸入予定のワクチンは、成人換算で九千九百万人分、総額千百二十六億円にのぼる。しかし厚生労働省が各都道府県から受けた、平成二十二年一月二十一日時点での輸入ワクチン必要数の報告によると、グラクソ・スミスクライン社製が山梨県で二百回分であり、ノバルティス社製はゼロとなっている。さらに子どもたちの多くはすでに免疫を獲得しているほか、世界的な傾向からしても春以降流行が再燃する可能性は低いとの見方があり、大幅な余剰が生じる可能性がある。
 1 長妻厚生労働大臣は余剰分について「第一義的に交渉するのはメーカーだ」と述べ、購入量縮小の方向で検討していると報道されているが、最終的に余剰が発生した場合にワクチンはどのようにするのか、政府としての考えをうかがいたい。
 2 解約するとなれば、違約金を支払わなくてはならないが、その額をお示しいただきたい。
 3 ワクチン需要についての見通しが甘かったのではないか。需要調査の実施時期、回数、規模についてお答えいただきたい。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.