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平成二十二年二月二十二日提出
質問第一五四号

検察庁等による刑事事件の捜査に係る情報の漏えいの有無に対する鳩山由紀夫内閣の見解に関する第三回質問主意書

提出者  鈴木宗男




検察庁等による刑事事件の捜査に係る情報の漏えいの有無に対する鳩山由紀夫内閣の見解に関する第三回質問主意書


 検察庁等による情報のリーク(以下、「リーク」という。)に関し、例えば検察としていつ誰に聴取を要請する方針でいるか、また聴取に応じた人物がどの様なことを述べたか、他には、逮捕された容疑者が自身にかけられた容疑についてどの様な供述をしているか、またその供述の結果、何らかの新たな容疑が見つかったか、更には別の人物が容疑者として浮上したか、ある人物に対して任意の事情聴取が行われる予定であるか等、ある刑事事件の捜査がどの様に推移しているかに関する情報を検察庁が新聞社等の各報道機関に流すことと定義する。右と「政府答弁書一」(内閣衆質一七四第三号)、「政府答弁書二」(内閣衆質一七四第二七号)及び「前回答弁書」(内閣衆質一七四第一〇八号)、「前々回答弁書」(内閣衆質一七四第六五号)を踏まえ、再度質問する。

一 本年一月二十二日、中井洽国家公安委員会委員長は記者会見において、一九九〇年、栃木県足利市で当時四歳の女児が殺害されたいわゆる足利事件で容疑者とされ、無期懲役が確定し、十七年半に亘り服役を余儀なくされた菅家利和氏の再審裁判について、「今の自供、自白中心の捜査、そして捜査当局から一方的にリークされる記事しか書かないマスコミ。そういう中では、冤罪被害はこれからも出ると思っています」と、更に「今もそういうことか」との質問に対して「ずっとそうじゃないか。一度、被疑者になったら徹底的になるじゃないですか」などと述べたと承知する。前々回質問主意書で、右は中井委員長として、検察庁、そして警察庁が「リーク」することはあり得るとの見解を示したものと理解して良いか、またそうであるのなら、「政府答弁書一」及び「政府答弁書二」における見解と真っ向から食い違うことになるのではないかと問うたところ、「前々回答弁書」では「検察当局及び警察庁においては、検察及び警察の活動を国民に正しく理解していただくため、あるいは、社会に無用の誤解を与えないようにするために、記者発表したり記者会見したりすることがあるものと承知しているところ、中井国家公安委員会委員長の御指摘の発言は、これらの記者発表や記者会見を念頭に置いたものであり、検察当局及び警察庁において、捜査上の秘密を外部に漏らすことを意味するものではないものと考えている。」との答弁がなされている。右につき、前回質問主意書で、右答弁は、中井委員長としても、検察庁と警察庁どちらにおいても「リーク」はないと考えているということかと問うたところ、「前回答弁書」では「検察当局及び警察庁においては、従来から、捜査上の秘密の保持について格別の配慮を払ってきたものであり、捜査情報や捜査方針を外部に漏らすことはないものと承知している。」との答弁がなされている。右答弁を起案し、作成した者は誰か、その官職氏名を明確にされたい。
二 本年一月十九日、原口一博総務大臣は閣議後の記者会見で「『関係者』という報道は何の関係者かわからない。検察の関係者なのか、被疑者の関係者なのか。そこは明確にしなければ、電波という公共のものを使ってやるにしては不適だ」と、小沢一郎民主党幹事長の政治資金問題をめぐり石川知裕代議士が逮捕された件等に係る報道が、「関係者によると」、「関係者の話でわかった」等の形でなされていることに疑問を呈する発言をしていると承知する。前回質問主意書で、原口大臣として、「リーク」または一の中井委員長の発言の中にあるリーク≠ヘあり得ると認識しているかと問うたところ、「前回答弁書」では「検察当局及び警察庁においては、従来から、捜査上の秘密の保持について格別の配慮を払ってきたものであり、捜査情報や捜査方針を外部に漏らすことはないものと承知している。」と、一で挙げたものと全く同じ答弁がなされている。右答弁を起案し、作成した者は誰か、その官職氏名を明確にされたい。
三 本年一月二十日、平野博文内閣官房長官は記者会見で、「リーク」があるかどうかを問われ、「事実関係をつかんでいないので断定的には言うわけにはいかない」と、あくまで推測であることを強調しながらも、「そういうふうに思うところもあるような気がする」と述べている。前回質問主意書で、右の発言の真意は何か、平野長官自身による説明を求めたところ、「前回答弁書」では「平野内閣官房長官の御指摘の発言は、社会の耳目をひく事案等については、報道機関各社が、関係各方面に広くかつ深く独自の取材活動を行っていると思われることを念頭に置いたものであり、検察当局において、捜査情報や捜査方針を外部に漏らしていることを意味するものではない。」との答弁がなされているが、右答弁の意味するところが不明である。平野長官として、何について「そういうふうに思うところもある」と述べたのか、再度詳細な説明を求める。
四 前回質問主意書で、平野長官として、「リーク」または一の中井委員長の発言の中にあるリーク≠ヘあり得ると認識しているかと問うたところ、「前回答弁書」では「検察当局及び警察庁においては、従来から、捜査上の秘密の保持について格別の配慮を払ってきたものであり、捜査情報や捜査方針を外部に漏らすことはないものと承知している。」と、一で挙げたものと全く同じ答弁がなされている。右答弁を起案し、作成した者は誰か、その官職氏名を明確にされたい。
五 小沢幹事長や石川代議士の件に関して、これだけ「関係者によると」、「関係者の話でわかった」等の形の報道がなされていることを見ても、「リーク」があり得ることは明白であると考える。また当方は、小沢幹事長側、石川代議士側からは何も情報を発信していないことを確認している。そうであるならば、「関係者」とは、もう一方の当事者である検察側しか該当しない。前回質問主意書で、鳩山内閣として、「前々回答弁書」にある様に、検察当局が「捜査情報や捜査方針を外部に漏らすことはない」とし、更に「従来から、捜査上の秘密の保持について格別の配慮を払ってきた」と断言できる根拠は一体何であるのかと問うたところ、「前回答弁書」では「検察当局においては、仮に捜査情報や捜査方針が公になれば、他人の名誉やプライバシーの保護の観点から問題があるのみならず、罪証隠滅活動を招いたり、裁判所に予断を与えたり、また、関係者の協力を得ることが困難になるなど、今後の捜査・公判に重大な支障が生じるおそれがあることなどから、捜査上の秘密の保持について格別の配慮を払ってきたものであり、捜査情報や捜査方針を外部に漏らすことはないものと承知している。」との答弁がなされている。右答弁にある「関係者」とは具体的に誰を指すのか説明されたい。

 右質問する。



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