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平成二十二年十月二十七日提出
質問第九七号

検察官による容疑者との取引等に関する質問主意書

提出者  浅野貴博




検察官による容疑者との取引等に関する質問主意書


 本年十月二十五日付の東京新聞二十五面に掲載されている「暴走の源流 裁かれる権力犯罪4」の記事の中に、「目の届かない密室では、強引な取り調べだけでなく、不透明な取引も起こり得る。
 二〇〇七年八月、さいたま地検熊谷支部。拘置中に国井弘樹検事(三五)の取り調べを受けていた暴力団組長が、指名手配中の組員に電話をかけた。組長は隠してあった拳銃を移し替え、その上で出頭するよう指示した。
 拘置中の電話や拳銃移し替えは、ルールを逸脱している。組長に求められるまま、国井検事はそれを許した。
 だが、東京高検とさいたま地検は内部調査に着手したものの『違法行為はなかった』と判断した。検事総長が口頭注意しただけで懲戒処分はなかった。」との記述(以下、「記述」という。)がある。右を踏まえ、以下質問する。

一 「記述」は事実か。確認を求める。
二 「記述」にある国井検事の行為は、どう法令に違反するのか説明されたい。
三 「記述」には、国井検事の行為をめぐり、検察庁として内部調査に着手したとあるが、当時同庁としてどのような調査を行ったのか。調査の担当責任者、調査対象となった者の当時の官職氏名、調査の期間、方法並びに右を記録した文書の有無等、詳細を明らかにされたい。
四 三の調査結果に関し、当時検察庁として国民に対し、どう説明責任を果たしたのか明らかにされたい。
五 「記述」には、当時の国井検事の行為に対し、さいたま地方検察庁と東京高等検察庁として違法行為はなかったとの判断を下したとあるが、右の根拠は何か説明されたい。
六 五の当時の判断は妥当であったか。柳田稔法務大臣の見解如何。
七 「記述」には、当時の国井検事に対し、検事総長が口頭注意しただけで懲戒処分は下されなかったとのことであるが、右の根拠は何か説明されたい。
八 七の当時の処分は妥当であったか。柳田大臣の見解如何。

 右質問する。



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