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平成二十二年十月二十九日提出
質問第一一〇号

尖閣諸島の実効支配強化に向けた政府の取組に関する質問主意書

提出者  秋葉賢也




尖閣諸島の実効支配強化に向けた政府の取組に関する質問主意書


 私は本年十月二十七日の衆議院外務委員会で、尖閣諸島に対する我が国の賃借権等に関し、質疑したところであるが、我が国は更なる実効支配強化に取り組むことが必要であるとの観点から、以下質問する。

一 本年十月二十七日の衆議院外務委員会では、尖閣諸島のうち、魚釣島、北小島及び南小島を賃借しているのは総務省、久場島を賃借しているのは防衛省との答弁がなされており、右四島は私有地であると承知している。しかし、外務省資料「尖閣諸島に関するQ&A」に基づけば、「明治十七年頃から尖閣諸島で漁業等に従事していた沖縄県在住の民間人から国有地借用願が出され,明治二十九年に明治政府はこれを許可しました」と記載があり、元々は国有地であったと確認できる。
 1 右四島がいつ、どのような経緯で私有地になったのか詳細に説明されたい。
 2 総務省が魚釣島等の三島を賃借し始めたのは、平成十四年四月からであると承知しているが間違いないか。間違いなければ、どのような経緯で賃借を始め、また、どのような利用目的のために賃借しているのか詳細に説明されたい。
 3 防衛省が久場島を賃借し始めたのは、昭和四十七年からであると承知しているが間違いないか。間違いなければ、どのような経緯で賃借を始め、また、どのような利用目的のために賃借しているのか詳細に説明されたい。
二 右委員会では、総務省が借り上げている魚釣島、北小島及び南小島の年間賃借料は私の指摘どおり約二千五百万円であると確認された一方、防衛省が借り上げている久場島に関しては所有権者のプライバシーの問題があるとの理由で明らかにされなかった。
 1 右四島の賃借料はどのような基準で設定されているのか説明されたい。
 2 魚釣島、北小島及び南小島それぞれの平成二十二年度における年間賃借料及び賃借を始めたと言われる平成十四年度から平成二十一年度までの賃借料総計を明らかにされたい。
 3 久場島の年間賃借料について防衛省が所有権者のプライバシーを理由として明らかにしないのは、総務省の取扱いと整合性がない上、賃借料が国民の血税から支出されている観点からも不適切であり、国民の理解は到底得られないと考える。改めて尋ねるが久場島の賃借料について明示されたい。また、明示できないのであれば、国民が納得する形で理由を説明すべきと考えるが政府の認識如何。
三 尖閣諸島に対する我が国の実効支配を更に強化する態勢を整えるため、政府は右四島を買い上げ、国有化することにより、安定的な運用を図るべきと考えるが政府の認識如何。これによって、賃借を継続するよりも、長期的に我が国予算の削減に資することも期待される。
四 三に関連して、過去に政府は右四島の買い上げを所有権者に提案したことがあるか。あるならば,いつ提案したのか明らかにされたい。また、提案したことがないのならば、その理由を明らかにされたい。
五 本年十月二十六日、石垣市長らが政府に対して、尖閣諸島に対する固定資産税評価のための上陸調査を要請したと承知している。当該調査は、地方税法第四百八条に基づく正当な要請であると思料するが、当該要請に対して、前原外務大臣は、十月二十七日の衆議院外務委員会で、内閣官房を中心に各省と検討中である旨答弁している。政府の回答はいつ頃明らかになるのか説明されたい。
六 尖閣諸島にはセンカクモグラ、センカクサワガニ、センカクツツジのほか数多くの固有種が確認されている。本年十月、名古屋市で生物多様性条約第十回締約国会議が開催されたが、当該条約の理念を我が国が率先して体現するためにも、まず自国の生物多様性を確保する必要があると考える。この観点から、尖閣諸島における自然環境・生態調査を実施すべきと考えるが、政府の認識如何。

 右質問する。



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