質問本文情報
平成二十二年十一月二日提出質問第一一九号
日中首脳会談が急遽キャンセルされた件等に関する質問主意書
提出者 浅野貴博
日中首脳会談が急遽キャンセルされた件等に関する質問主意書
ASEAN関連会議に出席するため、ベトナムのハノイ等を訪問していた菅直人内閣総理大臣は、本年十月二十九日、中国の温家宝首相と会談を行う予定であったものの、中国側により急遽キャンセルされ、一時間近く待たされるというハプニングがあったと承知する。右を踏まえ、質問する。
@ 十月二十九日午前に行われた日中外相会談において、東シナ海におけるガス田開発問題を巡り、日本側の発言に中国の立場を歪曲する部分があった
A 中国固有の領土である釣魚島(尖閣諸島の中国側の言い方)の領有権を日本側が主張した
B 十月二十七日の日米外相会談において、クリントン米国務長官が、「尖閣諸島は日米安全保障条約第五条の適用範囲になる」と発言した
の三点を挙げ、会談を拒否することを表明したとのことであるが、実際にどのような経緯により、会談が行われなくなったのか、詳細に説明されたい。
二 今回の中国側の突然のキャンセルに対する政府、特に外務省の見解如何。
三 今回の中国側の突然のキャンセルに対し、政府、特に外務省としてどのような抗議を行っているのか。キャンセルの理由に関する説明並びに謝罪を求めているか。詳細に説明されたい。
四 菅総理と温首相は、本年十月三十日、約十分程度の会談を行っている。右はどのような経緯により行われることとなり、またどのようなことが話し合われたのか、詳細に説明されたい。
五 四の会談は、外交上、どれだけの意味を持つものであるのか。日中の首脳による正式な会談と言えるものか。外務省の見解如何。
六 本年十月四日から五日にかけて、菅総理は、第八回アジア欧州会合首脳会合に出席するため、ベルギーのブリュッセルを訪問している。その中で五日、菅総理は温首相と「立ち話」とも言える短時間の懇談を行ったと承知する。四の会談と合わせ、最近の日中関係は、両国の首脳がまともな会談すら行うことができていない状態にあるが、右の原因は何にあるか。外務省の見解如何。
右質問する。