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平成二十三年二月八日提出
質問第五五号

竹島における韓国の施設建設に関する質問主意書

提出者  新藤義孝




竹島における韓国の施設建設に関する質問主意書


一 本年一月二十四日の建設経済新聞、一月二十六日の慶尚毎日新聞、一月二十八日の毎日新聞(いずれも韓国紙電子版、韓国語)では、韓国海洋研究院が一月二十四日、竹島北西一キロの海域に建設を計画している海洋科学基地の建設工事の契約締結を調達庁に依頼したとされている。調達庁はこれを受けて工事の設計図を作成し、入札参加資格を決めた上で、間もなく入札の公告を行う予定であるという。
 海洋科学基地は総工事費三七三億ウォン規模で、完成すれば建築物十五階建て相当の高さとなり、竹島近海の海流、海水温度、炭素循環過程等の観測を行う予定とされる。報道では、これの建設によって「独島(韓国名)の主権を確固たるものにすることが期待される(建設経済新聞)」と言及されている。
 (一) 政府はこれについての事実関係を把握しているか。また、基地建設計画の詳細を把握しているか。
 (二) これが事実であるとすれば、直ちに韓国側に抗議すべきと考えるが、政府はこれまでに外交上の正式ルートを通じて抗議をしたのか。したのであればその詳しい内容を、していないのであればその理由を明らかにされたい。
 (三) これが事実であるとすれば、直ちに国民に対して公表すべきと考えるが、政府はそれを行う考えがあるか。
 (四) 韓国は、一九九五年から二〇〇一年にかけて、東シナ海上の蘇岩礁(離於島)において、中国政府の抗議を無視してその海上に海洋科学基地を建設した。今後我が国が韓国側の行為に対して何の対応もしなければ、蘇岩礁と同様に、海洋科学基地を完成させられる可能性が高いと考えられる。政府は、韓国の海洋科学基地建設計画に対して、今後どのような措置を講ずるのか。
二 本年一月十九日のソウル新聞(韓国紙電子版、韓国語)では、竹島により多くの韓国人が居住可能とするために現在行われている住民宿泊所の拡張工事が、本年四月までに完成し、五月には竣工式が開かれる予定であるとされている。
 現在竹島西島に存在する宿泊所は地上二階、全体面積一一八.九二平方メートルだが、この拡張工事によって地上四階、全体面積三七三.一四平方メートルと約三倍の規模となり、最大で四十人が同時に居住できるようになるという。
 (一) 政府はこれについての事実関係を把握しているか。また、拡張工事の進捗状況を把握しているか。
 (二) これが事実であるとすれば、直ちに韓国側に抗議すべきと考えるが、政府はこれまでに外交上の正式ルートを通じて抗議をしたのか。したのであればその詳しい内容を、していないのであればその理由を明らかにされたい。
 (三) これが事実であるとすれば、直ちに国民に対して公表すべきと考えるが、政府はそれを行う考えがあるか。
 (四) 政府は結局、この工事自体を中止することができず、宿泊所はまもなく竣工予定であるが、この件についてこれまで政府は韓国側に我が国の立場を申し入れてきたのか。また、今後どのような措置を講ずるのか。
三 本年一月十五日、前原外務大臣は韓国を訪問し、李明博大統領表敬、金星煥外交通商部長官との会談などを行った。上に触れた海洋科学基地の建設や住民宿泊所の拡張工事、更には竹島ヘリポートの改修工事など、近年韓国が竹島の不法占拠を更に強化するような動きを強めていることに関して、大臣は韓国政府に対して抗議をしたか。もし抗議をしたならばその具体的内容を、していないならばその理由を明らかにされたい。
四 二〇〇九年の政権交代以降、鳩山政権、菅政権において、総理、官房長官、外務大臣が韓国の政府首脳と接触した全ての記録(日時、場所、誰が誰に会ったのか)を列挙した上で、そのうち何回、竹島問題に言及したのか明らかにされたい。竹島問題に言及している場合はその詳しい内容を、言及していない場合はその理由を、併せて明らかにされたい。
五 海洋科学基地の建設や住民宿泊所の拡張工事をはじめ、今後韓国は竹島の不法占拠を更に強化するための動きを益々強めてくるものと考えられる。政府は、今後竹島問題をどのように取り扱うつもりか。改めてその対処方針を問う。

 右質問する。



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