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平成二十三年六月二十日提出質問第二六二号
性犯罪前歴者に対するGPS着用の義務化に関する質問主意書
提出者 秋葉賢也
性犯罪前歴者に対するGPS着用の義務化に関する質問主意書
平成二十二年版犯罪白書によると、平成十二年上半期に全国の刑事施設を出所した者の出所後の再犯率は、強姦の前歴がある者の同種再犯で九.四%となっており、特に、強姦の満期釈放者の同種再犯では二〇.六%と、殺人等の他の重大事犯に比べて著しく高くなっている。
法務省は、平成十八年度から、刑務所、保護観察所において性犯罪者処遇プログラムを実施しているが、全地球測位システム(以下「GPS」という。)による性犯罪前歴者の行動監視は行っていない。
一方、先進諸国では、GPSを使用した性犯罪の前歴者の行動監視を行っている国もある。
右を踏まえ、以下質問する。
2 米国、フランス、英国、韓国等では、再犯を防止するため、性犯罪前歴者にGPS所持を義務付けているが、諸外国においては、それにより主にどのような効果があるのか。
3 我が国において、犯罪の予防という観点から、性犯罪前歴者に対し、GPS着用義務化を行う場合、二重処罰の禁止をはじめ、プライバシー権、居住・移転の自由といった憲法で保障されている権利との関係で、それぞれどのような問題があると認識しているのか。
4 性犯罪前歴者に対してGPS着用を義務付ける制度については、様々な課題があるため、多面的な検討が必要ではあるものの、犯罪の予防という観点からメリットもあると考えられるが、このような制度を設けることについて、政府として、どのように考えるのか。
右質問する。