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平成二十三年七月二十八日提出
質問第三六〇号

外務省職員による情報管理に関する質問主意書

提出者  浅野貴博




外務省職員による情報管理に関する質問主意書


 丹波實元外務審議官の著書『わが外交人生』の七十三ページの「第九章 北米局に異動」以降に、「当時の永田町や霞が関の状況についてはすでに多くの書物も刊行されているし、著書が付け加えることはほとんどない。筆者の記憶に鮮明なのはこの折の訪米である。八月二十九日に予定されていた閣議決定まで行った中東貢献策について、あらかじめアメリカに打診するため八月二十七日、二十八日の二日間ワシントンを訪問し、国務省、国防総省、ホワイトハウスの各高官に説明し、同時に二日間のうちに二度にわたって、これら三つの米側機関の各高官たちと会議形式で会談したのである。」、「二十八日の会議が終わってから、とりあえずアメリカ側の感触を電話で報告すると渡辺外務審議官から折り返され、『今の話は聞いたが、これは電話で報告するのではなく、あの君の奇妙な字で書いてそれをFAXで大至急送って欲しい。そうでもしなければ、君の冷静な報告からでは迫力や緊迫感が伝わらない』。そこで大至急書いて送信したのが、七十七ページ以下の文章である。後日『丹波メモ』と言われるようになったFAX報告で、東京には二十九日の早朝に届き、海部俊樹総理の官邸、中山太郎外務大臣、橋本龍太郎大蔵大臣などに配布され(小沢一郎自民党幹事長にももちろん配布された)、橋本大臣からは、『このFAX報告は運輸大臣(大野明)を含め政府部内に広く配布せよ』との指示があり、外務省はそのとおり処理した。この報告は、『極秘』のはずであったが、広く配布され『丹波メモ』と呼称されてプレスも堂々と報じ、久米宏さんの『ニュースステーション』でも、TV画面にこのメモが映し出されるほどになってしまった。」との記述がある。右を踏まえ、質問する。

一 一九九〇年八月二十七日と二十八日、当時国連局長であった丹波氏はワシントンを訪問しているが、その任務如何。
二 丹波氏は二日間の訪問の中で、米国務省、国防総省、ホワイトハウスの要人と面会しているものと承知するが、面会相手の官職氏名を明らかにされたい。
三 前文で触れているが、一九九〇年八月二十八日、丹波氏が当時の渡辺幸治経済担当外務審議官から電話を受けたというのは事実か。
四 三の電話には、秘密保持のための防諜措置は取られていたか。
五 丹波氏の著書の七十七ページ以降、「日本の中東貢献策に対する米国の反応」と題する、「丹波メモ」と言われた、丹波氏手書きの外務大臣あての書類が掲載されている。著書の中にあるように、これがアメリカから外務本省にファックスで届けられたというのは事実か。
六 公文書の定義如何。
七 「丹波メモ」は公文書に該当するか。
八 前文で触れているが、著書では「丹波メモ」は極秘指定がなされていたとのことであるが、右は事実か。
九 前文で触れているが、著書では「丹波メモ」が広く政府部内で配布され、また報道関係者の手にも渡り、テレビ画面で映し出されたとのことであるが、右は秘密保持の観点上、適切であったか。外務省の見解如何。

 右質問する。



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