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平成二十三年九月二十八日提出質問第四九号
児童・生徒が少ない地域における小中学校教育の体制確保に関する質問主意書
提出者 橘 慶一郎
児童・生徒が少ない地域における小中学校教育の体制確保に関する質問主意書
我が国の地方圏においては、人口減少や少子化が進む中、地域の児童・生徒が減少し、従前からの小中学校の配置体制では一校・一学級当たりの児童・生徒数が少なくなり、望ましい教育環境の維持が難しくなる事例が増えている。これに対応して、各自治体では小中学校の統廃合に取り組んでいるものの、山村・島嶼など児童・生徒の通学距離が著しく遠くなる場合は、小規模校でも維持せざるを得ない場合もある。しかるに文部科学省においては、昨年八月、「新・公立義務教育諸学校教職員定数改善計画(案)」(以下、「計画案」という。)を策定し、少人数学級の推進等と併せて、小学校の複式学級に係る学級編制標準の引下げ及び中学校の複式学級の解消を掲げ、平成二十四年度の実現を目指すこととしたところである。ついては、この方針の実現を促す立場から、児童・生徒が少ない地域における小中学校教育の体制確保に関する内閣の認識及び方針について、以下五項目にわたり質問する。
二 計画案において、小学校の複式学級に係る学級編制標準の引下げ及び中学校の複式学級の解消を掲げた理由を伺う。特に、中学校においては、複式学級では望ましい教育環境を提供することが困難であるとの認識であると理解するが、その理由を伺う。
三 計画案において、小学校の複式学級に係る学級編制標準の引下げ及び中学校の複式学級の解消に必要な教職員定数の改善総数は、小学校千人、中学校四百人で合計千四百人となっているが、対象となる学校数を伺う。
四 三に係る国及び都道府県の必要な予算額の見積りを伺う。
五 三の改善総数及び四の予算額は、三十五人学級の導入等の計画案の他の項目に比べれば、著しく少額であり、教育の機会均等の立場からは、計画案通り、平成二十四年度からの実施を促したいが、内閣の方針を伺う。
右質問する。