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平成二十三年十一月十日提出質問第三八号
GPS波浪計の設置に関する質問主意書
提出者 大口善徳
GPS波浪計の設置に関する質問主意書
現在、GPS波浪計は国内に十五基設置されている。その内訳は、太平洋側では青森県沖一基、岩手県沖三基、宮城県沖二基、福島県沖一基、静岡県沖一基、三重県沖一基、和歌山県沖一基、高知県沖一基、徳島県沖一基の十二基、日本海側では三基となっている。これら十五基のGPS波浪計のデータは公開され、気象庁等で活用されている。
本年三月十一日の東北地方太平洋沖地震による津波に対しては、一四時四六分の地震発生から四分後の一四時五〇分に釜石港GPS波浪計では引き潮を観測し、同五七分には海面の上昇を観測した。その後、一五時九分には釜石港GPS波浪計で三メートルの海面上昇を観測し、最大波が到達したのは、さらにその十二分後の一五時二一分(気象庁の速報値)であった。また、最大波後の津波の動きについても捉えていたことが確認されている。
このようにGPS波浪計はいち早く津波の到来を予測できる機器として期待できるものであり、今後三十年以内に高い確率で発生が想定されている東海地震及び東海・東南海・南海の三連動の地震に対する備えとして考えた時、静岡御前崎沖、三重尾鷲沖、和歌山南西沖、徳島海陽沖、高知西部沖の五箇所のみ設置というのは、あまりにも手薄ではないかと考える。
現在、伊勢湾沖に一基の増設が検討されているようだが、東海地震さらには三連動地震に備えて、例えば静岡県を例にとれば駿河湾と遠州灘沖に各一基を設置するなど、GPS波浪計の設置強化をすべきであると考える。
この点について、政府の見解を求める。
右質問する。