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平成二十三年十一月二十二日提出
質問第六四号

日ソ共同宣言に係る大学教授の見解等に関する質問主意書

提出者  浅野貴博




日ソ共同宣言に係る大学教授の見解等に関する質問主意書


 本年十一月二十一日付毎日新聞五面に、「プーチン氏待望論の幻想」との見出しで、袴田茂樹青山学院大学教授が寄稿をしている。右を踏まえ、質問する。

一 一九五六年の日ソ共同宣言につき説明されたい。
二 袴田氏の論文(以下、「袴田論文」とする。)を政府、特に外務省は承知し、その内容を把握しているか。
三 「袴田論文」の中に「実は九六年以来ロシア側は、日ソ共同宣言に関し、『歯舞、色丹の引き渡しで領土問題は最終決着』との解釈を明確にしていた。」との記述がある。ロシア側が我が国に対し、一九九六年以来、日ソ共同宣言に関し、歯舞、色丹の引き渡しで領土問題は最終決着とする旨の解釈を明確にしていたという事実はあるか。外務省の見解如何。
四 「袴田論文」の中に、三の記述に続き、「鈴木宗男議員や東郷和彦外務省欧亜局長(当時)らはそれを承知で同宣言の承認をロシアに迫った。」との記述がある。当時の鈴木宗男衆議院議員と東郷和彦外務省欧亜局長が、ロシア側が我が国に対して歯舞、色丹の引き渡しで領土問題は最終決着とする旨の解釈を明確にしたことを受け、それを承知で日ソ共同宣言の承認をロシアに迫ったという事実はあるか。あるのなら、それはいつか。外務省の見解如何。
五 「袴田論文」の中に、「日本は二島返還論者だった東大教授を〇一年の日露フォーラムに送り込んだ。」との記述がある。二〇〇一年の日ロフォーラムに政府が派遣した東大教授は誰か。また右の者は、北方四島のうち二島の返還のみで良しとする主張をしているか。
六 「袴田論文」の中に、五の記述に続き、「プーチン氏が日本は二島論に限りなく近づいたと誤解したのも当然だ。」との記述がある。五の学者を二〇〇一年の日ロフォーラムに派遣したことで、当時のプーチン大統領が、我が国が北方四島のうち二島の返還のみで良しとする考えに近づいたと誤解したという事実はあるか。
七 「袴田論文」の中に、五と六の記述にさらに続き、「領土問題がこじれたのは当時のこのような対露アプローチが原因で、鈴木氏らが切られたからとする森氏の見解は見当違いだ。」との記述がある。北方領土問題がこじれたのは、五と六で指摘したように、北方四島のうち二島の返還のみで良しとする方針を、鈴木氏、東郷氏がとったからか。またそもそも我が国として、右のような方針に基づいてロシアと北方領土交渉を行ったことは過去にあるか。外務省の見解如何。
八 「袴田論文」の中に「プーチン氏は国後、択捉の交渉を拒否し続けている」との記述がある。プーチン首相が、大統領に就任してから今日まで、国後島、択捉島に関する日ロの交渉を拒否し続けているという事実はあるか。外務省の見解如何。
九 私的外交の定義如何。
十 過去に鈴木氏が私的外交を行ったという事実はあるか。
十一 過去に鈴木氏が日本政府の立場から離れた方針に基づき、北方領土交渉を行ったという事実はあるか。
十二 二〇〇一年三月、ロシアのイルクーツクで日ロ首脳会談が行われ、そこに鈴木氏と東郷氏も当時の森喜朗内閣総理大臣に同行していると承知するが、両者の同行に要した費用は誰によって支払われているか。
十三 十二に関連し、鈴木氏、東郷氏の両氏が森元総理に同行した理由は何か。両者は、私的な理由で同行をしたのか。

 右質問する。



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