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平成二十六年三月十二日提出
質問第七四号

「普天間飛行場の五年以内運用停止」等に関する再質問主意書

提出者  照屋寛徳




「普天間飛行場の五年以内運用停止」等に関する再質問主意書


 私が、平成二十六年二月二十日付で「普天間飛行場の五年以内運用停止」等に関する質問主意書を提出したところ、同年二月二十八日付で政府答弁書を受領したものである。
 ところが、私の右質問主意書第一項〜第三項に対する政府答弁は、まるで木で鼻を括ったような、不誠実で無内容な回答になっている。
 右質問主意書でも触れたとおり、二〇一三年十二月十七日開催の「沖縄政策協議会」において、沖縄県から「沖縄振興及び基地負担の軽減に関する要請について」と題する要請書が提出された。当該要請書の中で、基地負担軽減に関する四項目の第一番目に挙げられている「普天間飛行場の五年以内運用停止、早期返還」は、私を含めて、多くの沖縄県民が強い関心を抱いているところである。
 安倍総理は、同年十二月二十五日、総理大臣官邸における仲井眞沖縄県知事との面談の席上、「ご要望は沖縄県民全体の思いとしてしっかりと受け止め、日本政府としてできることは全て行うというのが安倍政権の基本姿勢であります」と述べている。
 然るに、「普天間飛行場の五年以内運用停止」の具体的な内容に関しては、安倍総理、仲井眞沖縄県知事ともに、実に抽象的で、曖昧模糊とした表現でのやり取りに終始し、双方が何となくわかったような不確かな状態で「口約束」を交わしたに過ぎないまま、今日に至っているのである。
 にもかかわらず、仲井眞沖縄県知事は、安倍総理の口頭による回答を「驚くべき立派な内容」と評価し、同年十二月二十七日、先に防衛省沖縄防衛局から提出されていた普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立承認申請について「承認」した。
 私は、普天間飛行場の辺野古移設、仲井眞沖縄県知事による右公有水面埋立承認申請「承認」に断固として反対の立場である。
 「普天間飛行場の五年以内運用停止」の具体的な内容が不明のまま、同飛行場の辺野古移設を進めることは、何ら担保のない「空手形」であり、沖縄県民を口頭了解の「口約束」で騙す、まやかしでしかない。
 以下、再質問する。

一 日米安全保障条約第六条の規定に基づき、政府が米国政府に提供している沖縄県内の各施設及び区域(米軍基地)については、一九七二年五月十五日付日米合同委員会承認の施設分科委員会「覚書」文書(以下、「五・一五メモ」という)で、その使用主目的や使用期間等が定められているものと承知している。
 安倍総理が仲井眞沖縄県知事から要請を受けた「普天間飛行場の五年以内運用停止」とは、「五・一五メモ」で定める普天間飛行場の使用主目的である「飛行場」としての機能停止を意味するのか、政府の見解を示されたい。
 なお、普天間飛行場の使用主目的である「飛行場」としての機能を停止し、同飛行場の使用主目的に変更がある場合、新たに日米合同委員会の承認(いわゆる日米合同委員会合意)が必要になるのか、政府の見解を示されたい。
二 現在、普天間飛行場に所属する米軍機について、機種毎に駐留機数及び運用状況を明らかにした上で、「普天間飛行場の五年以内運用停止」とは、係る全ての米軍機の運用状況が五年以内に停止されるとの認識か、政府の見解を明らかにされたい。
三 政府は、普天間飛行場の「運用停止」をどのような状態だと認識しているか、明確に示されたい。
四 安倍総理は、二〇一三年十二月二十五日の総理大臣官邸における会談の場で、仲井眞沖縄県知事に対し、普天間飛行場の「運用停止」を「五年以内」に実現することを「約束」したとの認識か、態度を明確にされたい。
五 沖縄県の又吉知事公室長は、去る三月五日の沖縄県議会で「普天間飛行場の五年以内運用停止」に関する「五年」の始期(起点)について問われ、「(普天間飛行場)負担軽減推進会議というのが開催されたのが二月十八日でございます。したがいまして、ここをもって話し合いが始まったということでございますので起点がそれ以後ということはないと思います」と答弁しているが、政府も沖縄県と同様の認識か、見解を明らかにされたい。

 右質問する。



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