衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成二十六年四月二日提出
質問第一〇五号

我が国の調査捕鯨活動に係る国際司法裁判所の判決に対する政府の見解に関する質問主意書

提出者  鈴木貴子




我が国の調査捕鯨活動に係る国際司法裁判所の判決に対する政府の見解に関する質問主意書


 国際捕鯨取締条約により国際捕鯨委員会(IWC)加盟国に認められている権利に基づいて我が国が行っている調査捕鯨活動(以下、「調査捕鯨」という。)に対し、これまで米国の環境保護団体シー・シェパード等の反捕鯨団体等により、暴力的な妨害行為が行われてきた。また、かねてより「調査捕鯨」に批判的な見解を示してきたオーストラリア政府は、二〇〇九年五月二十八日、国際司法裁判所(ICJ)に対し、「調査捕鯨」について提訴する方針を発表し、同月三十一日、提訴に踏み切った。右に関しICJは、本年三月三十一日、オーストラリア側の主張を全面的に認め、今後南極海における「調査捕鯨」も許可しないとの判決(以下、「判決」とする。)を下した。右を踏まえ、質問する。

一 「判決」に対する政府の見解如何。報道によると、我が国政府代表の鶴岡公二内閣審議官は「判決を受け入れる」旨述べたとのことであるが、政府として「判決」を受け入れ、今後「調査捕鯨」を行わない考えでいるのか。
二 オーストラリア政府が「調査捕鯨」に関して我が国を提訴して以来、外務省、特に在オーストラリア日本国大使館(以下、「大使館」という。)として同国政府に対してどのような働きかけを行ってきたのか説明されたい。
三 オーストラリアで環境大臣を務めたギャレット氏は、大臣在任中に「調査捕鯨」及び鯨肉を食べる我が国の習慣を「野蛮な行為」であると非難していると承知する。その一方でギャレット氏は、過去にオーストラリアの首都キャンベラで野生のカンガルー約四百頭を薬物注射で安楽死させ、駆除する計画を承認しているとも承知するが、政府として右を把握しているか。
四 過去の質問主意書で、政府として、三で指摘したオーストラリアにおける行為は野蛮であると考えるかと問うたところ、過去の政府答弁書(内閣衆質一七四第五二二号)では「御指摘の計画については、政府としてお答えすべき立場にはない。」との答弁がなされている。ある国における動植物についての政府の計画等は、基本的に同国の内政に関する事項であり、他国はその是非を問う立場にはなく、右の政府答弁は至極真っ当なものであると考える。同様に、オーストラリア政府にしても、我が国が国際捕鯨取締条約により国際捕鯨委員会(IWC)加盟国に認められている権利に基づいて「調査捕鯨」を行っていることについて、それを同国の文化的価値観等に基づき、野蛮だなどと非難する権利はなく、ましてやICJに提訴することは全くの見当外れであったと考えるが、政府、特に外務省として、右の観点に立った抗議をオーストラリア政府に対して行ってきたのか。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.