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平成二十六年四月二十四日提出
質問第一四一号

日豪EPAに関する再質問主意書

提出者  鈴木貴子




日豪EPAに関する再質問主意書


 本年四月七日、安倍晋三内閣総理大臣とオーストラリアのアボット首相との会談により、両国間で進められてきた日豪EPAの締結が大筋で合意されたと報じられている。右と「前回答弁書」(内閣衆質一八六第一二〇号)を踏まえ、質問する。

一 日豪EPAにより、今後農業をはじめとする一次産業を含め、我が国の産業、経済全体にどのような効果が生じるのか、都道府県別に明確な数字を示したうえでの説明を求めたところ、「前回答弁書」では「お尋ねの『我が国の産業、経済全体にどのような効果が生じるのか』については、政府としては、日豪EPAが両国間の貿易及び投資の促進に寄与すると考えているが、お尋ねの『効果』が具体的に何を指すのかが必ずしも明らかではない」とされている。政府は「日豪EPAが両国間の貿易及び投資の促進に寄与する」と述べているが、それにより具体的に我が国のGDPをどれほど押し上げる効果が得られるのか、政府が行っている試算額を明らかにされたい。
二 二〇〇六年に北海道庁が行った試算によると、日豪EPA締結により北海道経済は関連産業全て含めて約一兆三千七百十六億円の損失を出し、農家戸数も二万一千戸減少すると見られている。更に、道内総生産も、一九九七年の北海道拓殖銀行の破綻時を上回る四.二%の減少を見せ、関連産業で四万七千人、離農する農家も含めると八万八千人の失業者が出て、道内完全失業率は八.五%になるとのことである。この試算を、政府として承知しているか。
三 日豪EPAにより、我が国の産業、とりわけ一次産業、農業はどのような影響を受けるかという問いに対し、「前回答弁書」では「日豪EPAの大筋合意において、国内農林水産業の存立及び健全な発展を図ることができる合意に達することができたと考えている。」とされている。政府として、二で触れた北海道の試算のような形で、日豪EPAによるマイナスの影響について具体的な試算を行っているか。
四 「前回答弁書」では「政府としては食料自給率の目標達成に向けて取り組んでいる」とされているが、政府の掲げる食料自給率の目標とはどのようなものか説明されたい。
五 本年四月二十三日の北海道新聞記事によると、同月二十二日、農林水産省の諮問機関である食料・農業・農村政策審議会において、カロリーベースで五十%とされている食料自給率の目標について、「過大な設定」であるとの認識が示されたとのことである。政府としても同様の認識を有しているか。
六 日豪EPAにより、政府として我が国の食料自給率はどう変わると推測しているのかとの問いに対し、「前回答弁書」では「国内の農業生産及び食料消費の状況や、景気や為替の変動等の要因による各国との貿易の状況の変化等に影響されるものであり、日豪EPAの締結のみによる食料自給率への影響を具体的に推計することは困難である。」とされている。日豪EPAにより、オーストラリア産農産物の我が国への輸出が増えることは避けられず、食料自給率が向上することには少なくとも寄与しないと考えるが、政府の見解如何。

 右質問する。



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