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平成二十六年五月二十一日提出
質問第一七〇号

「STAP細胞」論文に係る第三者機関による再調査及び検証実験に関する質問主意書

提出者  泉 健太




「STAP細胞」論文に係る第三者機関による再調査及び検証実験に関する質問主意書


 独立行政法人理化学研究所(以下「理研」という。)は、同研究所職員の小保方晴子氏らがネイチャー誌に発表した「STAP細胞」論文に疑義があるとの指摘を受け、研究論文の疑義に関する調査委員会(以下「委員会」という。)を設置した。委員会は、平成二十六年三月三十一日、小保方晴子氏に研究不正行為があったと結論付ける研究論文の疑義に関する調査報告書を取りまとめた。
 これに対し、平成二十六年四月八日、小保方晴子氏は理研に対し不服申立てを行ったが、委員会は、平成二十六年五月七日、再調査は不要と判断した。
 本件は国内のみならず、世界的にも注目を集めており、特に研究不正の定義について、検証が必要であるとの問題意識に基づき、以下質問する。

一 「研究活動の不正行為への対応のガイドラインについて 研究活動の不正行為に関する特別委員会報告書」(平成十八年八月八日、文部科学省 科学技術・学術審議会 研究活動の不正行為に関する特別委員会)(以下、「ガイドライン」という。)にある研究不正と平成二十六年五月七日に、委員会のまとめた「不服申立てに関する審査の結果の報告」で示された理研の「科学研究上の不正行為の防止等に関する規程」(以下、「規程」という。)で定める研究不正が同義であるか明らかにされたい。
二 ガイドライン及びそれに準拠した理研の規程では、研究不正についての定義の中で、故意(悪意)のない場合は不正行為ではないとしているが、研究活動の不正行為のうち、故意(未必の故意を含む、以下同じ。)ではあるが、悪質(結果が重大、以下同じ。)ではない場合も研究不正に当たるのか明らかにされたい。
三 研究不正の認定された理研の任期制職員は、理研の「任期制職員就業規程」第五十二条に基づき処分されることになるが、同条で研究不正に対する懲戒処分は、諭旨退職または懲戒解雇を原則としている。
 研究活動の不正行為のうち、故意ではあるが悪質ではない場合も研究不正とする場合、この規定は、行為と処分の均衡原則を定めた労働契約法第十五条に違反する可能性があるが、政府の見解を明らかにされたい。
四 研究活動の不正行為のうち、故意ではあるが悪質ではない場合、研究不正に当たらないとする場合、悪質の範囲を明らかにされたい。

 右質問する。



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