質問本文情報
平成二十六年六月四日提出質問第一九六号
福島第一原発事故の影響を描いた漫画表現の正否に対する政府の見解に関する第三回質問主意書
提出者 鈴木貴子
福島第一原発事故の影響を描いた漫画表現の正否に対する政府の見解に関する第三回質問主意書
本年四月二十八日及び五月十二日発売の週刊ビッグコミックスピリッツに掲載されている漫画「美味しんぼ」において、以下のような描写がなされている。
〇福島県を訪問した主人公が突如鼻血を出す。その主人公に対し、双葉町の前町長が、それは被ばくの影響であり、双葉町では同じ症状の人が大勢いるとの発言をする。
〇震災がれきを受け入れた大阪市内のごみ焼却場周辺の住民にも、同様に鼻血の症状が出ていると専門家が発言をする。
右と「前回答弁書」(内閣衆質一八六第一七九号)並びに「前々回答弁書」(内閣衆質一八六第一五九号)を踏まえ、再度質問する。
二 「前々回答弁書」で政府は「お尋ねの削除又は訂正を求めることは考えていないが、引き続き、放射線による人体への影響等について、科学的知見に基づく正確な情報提供や風評被害の払拭に努める考えである。」と答弁している。政府として、前文で触れた「美味しんぼ」の描写につき、削除又は訂正を求めないのはなぜかとの質問に対し、「前回答弁書」では「前回答弁書三及び四について及び五についてでお答えしたとおりである。」とされている。右答弁は、「美味しんぼ」の記述について削除または訂正を求める考えはないとの政府の見解が示されているものであり、当方はその理由を問うている。それに対し、同じ答弁をもって答弁とするという、誠実性のかけらもない答弁を政府がするのはなぜか、その理由を明らかにされたい。あわせてこの答弁書を起案した者の官職氏名を明らかにされたい。
三 「前回答弁書」並びに「前々回答弁書」においても、前文で挙げたような、「美味しんぼ」で描写されているような症状について、「お尋ねの『症状を訴える人がいるという事実』は承知していない。」との答弁がなされている。右は、政府としてそのような事実を承知していないというだけで、実際にそのような症状があるか否かは、把握していないということか。
四 前文で挙げた描写が「美味しんぼ」においてなされたことで、風評被害が生じたと政府は認識しているか。
五 「美味しんぼ」の描写が正しく、実際にそのような事例があるのなら、政府として国民にその旨を正確に説明すべきであり、そうすることが、真の意味での風評被害の払しょくにつながると考える。右に対し、「前回答弁書」では「前回答弁書一について及び三及び四についてでお答えしたとおりである。」との答弁を繰り返している。右の答弁がどうして当方の質問に対する答弁となり得るのか、説明を求める。
右質問する。