質問本文情報
平成二十六年六月四日提出質問第一九七号
いわゆる「吉田調書」への政府の取扱い等に関する再質問主意書
提出者 鈴木貴子
いわゆる「吉田調書」への政府の取扱い等に関する再質問主意書
二〇一一年三月十一日に発生した東日本大震災並びに東京電力福島第一原発事故で現場対応を担った吉田昌郎氏が、政府の事故調査・検証委員会に事故当時の様子等を答えた「聴取結果書」(以下、「吉田調書」とする。)に関し、本年五月二十日付朝日新聞はじめ、種々報道がなされている。右と「前回答弁書」(内閣衆質一八六第一七七号)を踏まえ、再質問する。
二 「吉田調書」に関し、田中委員長が取材を受けた事実はあるか、政府として把握しているか。
三 二の取材の際、田中委員長が朝日新聞記事に書かれていたように、「吉田調書」を読んでいない旨答えたという事実はあるか、政府として把握しているか。
四 政府が「吉田調書」を公開しないとする一方で、その内容が朝日新聞に漏れてしまった理由は何かと前回質問主意書で問うたところ、「前回答弁書」では「平成二十六年五月二十日付けの朝日新聞社の報道において同社が入手したとされている『聴取結果書』が、政府事故調査委員会による吉田昌郎氏からのヒアリング結果と同一のものであるか否かについて承知していないことから、お答えすることは困難である。」との答弁がなされている。右答弁を作成した者の官職氏名を明らかにされたい。
五 政府として、本年五月二十日付朝日新聞記事における「聴取結果書」が「吉田調書」と同一のものであるか否か、確認をしているか。
六 五で、していないのなら、それはなぜか。
七 政府として、朝日新聞記事中にある「聴取結果書」が「吉田調書」と同一のものであるか否かを速やかに確認し、その上でそれが報道機関に漏れてしまった経緯について調査をすべきであると考えるが、いかがか。
八 「吉田調書」には、福島第一原発事故発生後、同所員の九割に当たる職員約六百五十名が、吉田氏の待機命令に反して十q南の福島第二原発に撤退していたことが明らかにされているとのことである。右の記述が事実だとすれば、東京電力として過酷事故に対する対応が全くできていなかったことになる。政府として新しいエネルギー計画を閣議決定し、原発を「重要なベースロード電源」と位置づけ原発を再稼働し、今後も原発を活用していく考えを有しているのなら、いかに吉田氏本人が公表を望まないとしていたとしても、その内容を広く国民に公開し、当時の事故の様子を国民と共有することが必要なのではないのか。
右質問する。