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平成二十六年六月十日提出
質問第二〇八号

TPP交渉を巡る各種報道を誤報とした内閣審議官の記者会見等に関する第三回質問主意書

提出者  鈴木貴子




TPP交渉を巡る各種報道を誤報とした内閣審議官の記者会見等に関する第三回質問主意書


 本年四月二十一日、政府のTPP対策本部の渋谷和久内閣審議官が「最近のTPP報道について」と題する記者会見を開いている。右について報じた、本年四月二十三日付東京新聞の記事(以下、「東京記事」とする。)によると、渋谷審議官は、TPP交渉を巡る各種報道について以下のような発言を行っているとのことである。
@「交渉は、日本の報道とはまったく違うのが実態。何らかのカードを切っていることはない。誤報だ」
A「積み重ねられたガラス細工が、報道で壊れた。米国が不信感を強めている」
B「書くなとは言わないが、米国側がどう言ったかは、もう少し慎重に工夫をした方がいいのではないか」
 右と「前回答弁書」(内閣衆質一八六第一六二号)及び「前々回答弁書」(内閣衆質一八六第一三六号)を踏まえ、再度質問する。

一 前回質問主意書で、渋谷審議官が@、A、Bの発言をしたのは事実かと問うたところ、「前々回答弁書」では「本部のホームページに掲載されている。」という、実に馬鹿にした答弁がなされている。渋谷審議官が右の発言をしたのは事実か否か、端的に答えられたいとの質問に対し、「前回答弁書」では「先の答弁書(平成二十六年五月十三日内閣衆質一八六第一三六号。以下「前回答弁書」という。)二、四及び六についてでお答えしたとおりである。」とされているだけである。右の答弁のどこが、当方の質問の趣旨を踏まえた回答となっているのか説明されたい。あわせて、不誠実な答弁書を作成した者の官職氏名も明らかにされたい。
二 前文で触れた@からBの渋谷審議官の発言に関連し、どの報道機関のどの報道を具体的に指したものなのか等、詳細を問うたところ、「前々回答弁書」では「渋谷和久内閣審議官によるブリーフィングは、報道の表現振り、特に、交渉相手国の発言や交渉方針について報道を行う場合のものについては正確を期すよう報道各社に対してお願いするために行われたものである。」との答弁がなされている。ということは、渋谷審議官は、TPP交渉に関する各社の報道内容の中で、正確を期したものではない報道がなされた経緯があるから、記者会見を行い、ブリーフィングをしたものと考える。@からBの渋谷審議官の発言内容を見ても、過去に不正確な報道がなされたことを念頭に置いていることは明白であると考えるが、前回質問主意書で確認を求めたところ、「前回答弁書」では「お尋ねについては…」と、過去の答弁書が繰り返されているだけである。右の答弁のどこが、当方の質問の趣旨を踏まえた回答となっているのか説明されたい。あわせて、不誠実な答弁書を作成した者の官職氏名も明らかにされたい。
三 「前々回答弁書」では、「このため、特定の報道機関又は特定の記事について具体的にお答えすること、文書による抗議を行い又は報道の訂正を求めること及び何が誤報であるかを明らかにすることは差し控えたい。」との答弁がなされているが、これは論理的に矛盾している。政府として、TPP交渉に関する各社の報道内容が正確を期したものであるようお願いをするのなら、どの社のどの報道内容が正しくないと具体的な指摘をしなくては、報道側としても正確を期す上での判断基準を定められないのではないのかとの問いに対し、「前回答弁書」では「お尋ねについては…」と、過去の答弁書が繰り返されているだけである。右の答弁のどこが、当方の質問の趣旨を踏まえた回答となっているのか説明されたい。
四 政府が、TPP交渉に関する各報道内容について正確を期すようくぎを刺す一方で、どの報道がどう間違っているのかを一切明らかにせず、抗議も是正要求もしないという矛盾した対応をとることにより、もっとも混乱し、迷惑をこうむるのは、TPP交渉の推移により死活的影響を受ける第一次産業従事者はじめ国民であると考える。その観点からも、「前々回答弁書」における政府の答弁は、国民を軽視するものではないのかと問うたが、「前回答弁書」では、「お尋ねについては…」と、過去の答弁書が繰り返されているだけである。右の答弁のどこが、当方の質問の趣旨を踏まえた回答となっているのか説明されたい。
五 前々回質問主意書で、渋谷審議官が会見で、「積み重ねられたガラス細工が、報道で壊れた。米国が不信感を強めている」と述べたことに関し、実際にそのような事実はあるのかと問うたが、「前々回答弁書」では何の答弁もなされていない。前回質問主意書で、TPP交渉を巡る我が国の報道により、米国側が不信感を強めているという事実はあるのか、明確な答弁をし、国民に説明をすることを再度求めたが、「前回答弁書」では、「お尋ねについては…」と、過去の答弁書が繰り返されているだけである。右の答弁のどこが、当方の質問の趣旨を踏まえた回答となっているのか説明されたい。
六 前々回質問主意書で、渋谷審議官が会見で、「書くなとは言わないが、米国側がどう言ったかは、もう少し慎重に工夫をした方がいいのではないか」と述べたことに関し、その発言の真意を問うたが、「前々回答弁書」では何の答弁もなされていない。TPP交渉に関連し、米国側の発言内容について慎重に工夫をすべきとするのは、どのような意味であるのか、明確な答弁をし、国民に説明をすることを再度求めたが、「前回答弁書」では、「お尋ねについては…」と、過去の答弁書が繰り返されているだけである。右の答弁のどこが、当方の質問の趣旨を踏まえた回答となっているのか説明されたい。
七 「東京記事」には「『こちら特報部』が二十二日、対策本部に『誤報』の内容をあらためて聞いたところ、取材に応じた参事官は『説明できない。交渉の中身は、外に話さないという信頼関係でやっている』としか言わなかった。」と書かれていることに関し、前々回質問主意書で、右の取材に応じた参事官とは誰か、その官職氏名を問うたが、「前々回答弁書」では「報道機関への対応を行っている内閣参事官が東京新聞の取材に応じた際のやり取りが記事になったものと思われる。」との答弁がなされている。官職だけでなく、右の内閣参事官の氏名を明らかにすることを前回質問主意書で求めたが、「前回答弁書」では、「お尋ねについては…」と、過去の答弁書が繰り返されているだけである。右の答弁のどこが、当方の質問の趣旨を踏まえた回答となっているのか説明されたい。あわせて、この馬鹿にした答弁書を作成した者の官職氏名も明らかにされたい。

 右質問する。



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