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平成二十六年六月十八日提出
質問第二三四号

福島県「県民健康調査『甲状腺検査』の実施状況」に関する質問主意書

提出者  杉本かずみ




福島県「県民健康調査『甲状腺検査』の実施状況」に関する質問主意書


 福島県「県民健康調査」検討委員会は、第五回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成二十四年一月二十五日)から、「県民健康調査『甲状腺検査』の実施状況について」として、結果判定数、A1判定(結節や嚢胞を認めなかったもの)数、A2判定(五・〇ミリメートル以下の結節や二十・〇ミリメートル以下の嚢胞を認めたもの)数及びB判定(五・一ミリメートル以上の結節や二十・一ミリメートル以上の嚢胞を認めたもの)数を公表している。
 もっとも、これによって公表される数値は、原則として地区別の累計数であり、検査期間に応じた結果判定数は示されていない。
 甲状腺がんをはじめとする放射線被害は、晩発性を有するものであり、時間の経過とともにより顕著に症状が現れることが予想される。
 そこで、公表された福島県「県民健康調査」検討委員会「県民健康調査『甲状腺検査』の実施状況について」における判定数から、前回までの判定数を差し引くことで、同検討委員会開催期間ごとに「県民健康調査『甲状腺検査』」の判定数を整理した結果が以下である。
 第五回福島県「県民健康調査」検討委員会における判定数(平成二十三年十二月三十一日現在)
  結果判定数:三千七百六十五人
  A1判定数:二千六百二十二人(結果判定数に占める割合 六十九・六四パーセント)
  A2判定数:千百十七人(同右 二十九・六七パーセント)
  B判定数:二十六人(同右 〇・六九パーセント)
 第七回福島県「県民健康調査」検討委員会における判定数(平成二十四年三月三十一日現在)
  結果判定数:三万四千三百四十九人
  A1判定数:二万千八百四十六人(結果判定数に占める割合 六十三・六〇パーセント)
  A2判定数:一万二千三百四十三人(同右 三十五・九三パーセント)
  B判定数:百六十人(同右 〇・四七パーセント)
 第八回福島県「県民健康調査」検討委員会における判定数(平成二十四年八月三十一日現在)
  結果判定数:四万二千六十人
  A1判定数:二万三千七百三人(結果判定数に占める割合 五十六・三六パーセント)
  A2判定数:一万八千百十八人(同右 四十三・〇八パーセント)
  B判定数:二百三十九人(同右 〇・五七パーセント)
 第九回福島県「県民健康調査」検討委員会における判定数(平成二十四年十一月一日現在)
  結果判定数:一万五千七百八十人
  A1判定数:九千四百五十六人(結果判定数に占める割合 五十九・九二パーセント)
  A2判定数:六千二百四十八人(同右 三十九・五九パーセント)
  B判定数:七十五人(同右 〇・四八パーセント)
 第十回福島県「県民健康調査」検討委員会における判定数(平成二十五年一月二十五日現在)
  結果判定数:三万七千百三十五人
  A1判定数:一万九千八百七十人(結果判定数に占める割合 五十三・五一パーセント)
  A2判定数:一万七千三十一人(同右 四十五・八六パーセント)
  B判定数:二百三十四人(同右 〇・六三パーセント)
 第十一回福島県「県民健康調査」検討委員会における判定数(平成二十五年三月三十一日現在)
  結果判定数:四万千二百八十七人
  A1判定数:二万千五百六十六人(結果判定数に占める割合 五十二・二三パーセント)
  A2判定数:一万九千三百十六人(同右 四十六・七八パーセント)
  B判定数:四百五人(同右 〇・九八パーセント)
 第十二回福島県「県民健康調査」検討委員会における判定数(平成二十五年七月三十一日現在)
  結果判定数:一万八千五百十人
  A1判定数:七千七百六十人(結果判定数に占める割合 四十一・九二パーセント)
  A2判定数:一万六百十人(同右 五十七・三二パーセント)
  B判定数:百四十人(同右 〇・七六パーセント)
 第十三回福島県「県民健康調査」検討委員会における判定数(平成二十五年九月三十日現在)
  結果判定数:三万二千六百五十一人
  A1判定数:一万四千七百二人(結果判定数に占める割合 四十五・〇三パーセント)
  A2判定数:一万七千六百七十人(同右 五十四・一二パーセント)
  B判定数:二百七十九人(同右 〇・八五パーセント)
 第十四回福島県「県民健康調査」検討委員会における判定数(平成二十五年十二月三十一日現在)
  結果判定数:二万八千七百四十三人
  A1判定数:一万三千二百八十人(結果判定数に占める割合 四十六・二〇パーセント)
  A2判定数:一万五千二百二十六人(同右 五十二・九七パーセント)
  B判定数:二百三十七人(同右 〇・八二パーセント)
 第十五回福島県「県民健康調査」検討委員会における判定数(平成二十六年三月三十一日現在)
  結果判定数:三万二千七百七十六人
  A1判定数:一万三千三百七十七人(結果判定数に占める割合 四十・八一パーセント)
  A2判定数:一万九千百二十五人(同右 五十八・三五パーセント)
  B判定数:二百七十四人(同右 〇・八四パーセント)
 この整理結果に基づき、福島県「県民健康調査『甲状腺検査』の実施状況」について、以下の通り質問する。

一 結果判定数及び結果判定数に占める割合について
 1 政府は、時間の経過とともに、結果判定数に占めるA1判定数の割合が減少傾向にあることを認めるか。仮に認めない場合、その理由は何か。
 2 政府は、時間の経過とともに、結果判定数に占めるA2判定数の割合が増加傾向にあることを認めるか。仮に認めない場合、その理由は何か。
 3 政府は、時間の経過とともに、結果判定数に占めるB判定数の割合が増加傾向にあることを認めるか。仮に認めない場合、その理由は何か。
 4 政府は、結果判定数に占めるA1判定数の割合の減少傾向並びにA2判定数及びB判定数の割合の増加傾向と、東京電力福島第一原子力発電所事故により放射線が大量に放出されたことは無関係と考えるか。仮に無関係と考える場合、その理由は何か。なお、本件は、時間経過による結果判定数の割合の変遷を問うものであるため、一時期における検査結果の割合(環境省が青森県、山梨県及び長崎県で行った甲状腺結節性疾患追跡調査事業結果)は反論材料になりえないことを付言する。
二 検査時期ごとに整理した「甲状腺検査の実施状況」の公表について
 福島県「県民健康調査」検討委員会は、県民健康調査「甲状腺検査」の実施状況を検査時期ごとに整理することなく、地区別の累計数として公表している。たとえば、平成二十五年度に判定された検査結果についても、「平成二十三年度実施市町村 計」の累計数に計上しており、平成二十三年度の検査結果と平成二十五年度の検査結果を合算して公表している。
 しかし、甲状腺がんをはじめとする放射線被害は、晩発性を有するものであり、時間の経過とともにより顕著に症状が現れることが予想されるため、検査期間ごとに整理したうえで検査結果を公表する必要があると考える。
 そこで、政府として、検査期間ごとに整理したうえで、検査結果を公表する意思はあるか。

 右質問する。



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