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平成二十八年一月六日提出
質問第一八号

違憲状態の衆議院の解散に関する質問主意書

提出者  初鹿明博




違憲状態の衆議院の解散に関する質問主意書


 一昨年の衆議院選挙を巡って、一票の較差は「違憲」だとして提訴された訴訟で、最高裁は二〇一四年の衆議院選挙は違憲状態だとの判断を示しました。今回で、二〇〇九年、二〇一二年に続いて、三回連続して違憲状態とする判断が示されたことになります。
 これは、立憲主義の国として看過できない事態であり、次回の衆議院選挙までに選挙制度の抜本的な見直しを行うことが不可避であります。
 解散権の行使については「衆議院の解散は、極めて政治性の高い国家統治の基本に関する行為であつて、かくのごとき行為について、その法律上の有効無効を審査することは司法裁判所の権限の外にありと解すべきことは既に前段説示するところによつてあきらかである。そして、この理は、本件のごとく、当該衆議院の解散が訴訟の前提問題として主張されている場合においても同様であつて、ひとしく裁判所の審査権の外にありといわなければならない」との最高裁判決(昭和三十五年六月八日大法廷判決)が出されていて、衆議院が違憲状態にあっても総理の解散権を制約するものではないというのが政府の見解であることは承知をしています。
 しかしながら、次回の衆議院選挙も違憲状態のままで行われれば四回連続となり、最高裁の判決を無視し続ける姿勢に対して、選挙自体を無効とする判決が出される可能性があり、そのような状況下で内閣が解散権を行使することは認められないと考えます。
 衆議院議長の諮問機関「衆議院選挙制度に関する調査会」は、今月十四日に改革案を議長に答申するとのことです。
 そこで伺いますが、次の衆議院選挙の前に、衆議院の選挙制度を抜本的に見直して、違憲状態を解消することが必須だと考えますが、政府の見解を伺います。

 右質問する。



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