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平成二十八年四月二十二日提出
質問第二五四号

TPP協定における社会事業サービス分野での影響に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




TPP協定における社会事業サービス分野での影響に関する質問主意書


 平成二十八年四月十九日の衆議院環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会(「本委員会」という。)で、石原国務大臣は、「我が国の医療保険を含む社会事業サービス全般でございますけれども、その制度について、投資や国境を越えるサービスといった分野で、将来にわたりまして我々は国民皆保険を維持する、あるいは薬価制度を維持するといった留保をさせていただいている」、「安心、安全な医療が損なわれることがないように取り組んでいく」と答弁しているが、これについて疑義があるので、以下質問する。

一 本委員会で、石原国務大臣は、「この社会事業サービスに関する制度が投資や国境を越えるサービス、貿易といった分野で留保要件をつけている」「適合しない措置を将来採用しても実は協定違反にならない分野を明記する、いわゆるサイドレター、附属書Uというところにおいて」と答弁している。この答弁における「協定違反にならない」という根拠の条文はどれにあたるのか、明示されたい。
二 本委員会の石原国務大臣の「適合しない措置を将来採用しても実は協定違反にならない分野を明記する」とする答弁に関して、我が国の診療報酬、薬価が影響を受けないように「協定違反にならない分野」として「明記」している部分について「いわゆるサイドレター」のどこにあたるのか。当該部分を明示されたい。
三 本委員会の石原国務大臣の「適合しない措置を将来採用しても実は協定違反にならない分野を明記する」とする答弁でいう留保は、かかる分野に包括的に留保を行っているのか。政府の見解を示されたい。
四 本委員会の石原国務大臣の「適合しない措置を将来採用しても実は協定違反にならない分野を明記する」とする答弁でいう留保は、内国民待遇や最恵国待遇について留保を行っているのではないという解釈で良いか。政府の見解を示されたい。
五 政府の作成した「環太平洋パートナーシップ協定」(全五分冊)は数千ページにわたる文書であるものの、目次もなく索引もない。また「環太平洋パートナーシップ協定の説明書」には簡単な目次はあるものの、索引はない。これらの文書は極めて読みづらいものである。環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会で真摯な審議を求めるのであれば、前提となる資料が読みやすい体裁を持つべきであり、かかる文書に少なくとも索引は付けるべきであろう。この点を取っても、政府の姿勢は不誠実ではないか。政府の見解を示されたい。

 右質問する。



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