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平成二十八年五月二十七日提出
質問第三〇四号

外務省による秘密指定文書の流出についての政府の見解等に関する質問主意書

提出者  鈴木貴子




外務省による秘密指定文書の流出についての政府の見解等に関する質問主意書


 二〇〇一年三月五日行われた、鈴木宗男衆議院議員と当時のロシュコフ・ロシア外務次官との会談(以下、「会談」という。)を記録した、外務省が作成したと思われる文書(以下、「文書」という。)が、日本共産党の志位和夫委員長の元に匿名で届けられた。「文書」には、鈴木宗男衆議院議員の二元外交を強調する内容が記されており、それを基に二〇〇二年三月十九日、志位委員長は、「明白な二重外交、二元外交がやられていたことはきわめて重大だ」等と強調する旨の記者会見を行い批判した。しかし、「文書」には原文を意図的に改ざんしたとみられる箇所が十数カ所あったことが、後に明らかになり、結果的に志位委員長が記者会見で批判し、公表した「文書」は改ざん部分に基づいたもので、元の文書は二元外交を示すものではなかった。
 右を踏まえ、質問する。

一 外務省として、「会談」を記録した「文書」は作成されたか。
二 一の文書に秘密指定はかけられていたか。
三 二〇〇三年三月二十六日に岩波書店から出された「検証日露首脳交渉 冷戦後の模索」(以下、「検証本」という。)は承知しているか。
四 「検証本」には、「文書」について『…しかし、この文書は、原本に手を加え、巧妙に改竄されたものだった。ロシア課などに保管されていた原文は、会談に同席していた東郷和彦が作成し、合計八ページあった。共産党に送られてきた文書は、七ページになっていた。改竄された文書によると、東郷が一九五六年の日ソ共同宣言をイルクーツク声明に明記するよう提案したことになっている。しかし、実際にこの提案をしたのは、外務次官ロシュコフだった。改竄は、東郷が二島先行論の急先鋒だったという印象を植え付けることを意図していた。』(以下、「検証内容」という。)と、当時記者として現場の中枢で、取材を重ねた著者の佐藤和雄氏・駒木明義氏によって明記されている。「検証本」に明記されている「検証内容」の信憑性について確認を求める。
五 「文書」の基が外務省において作成された「会談」を記録したものであり、また秘密指定の解除がなされていないのに、更には改ざんまで加えられて日本共産党に流出したのであるならば、それは国家公務員法違反に該当するか否か答えられたい。
六 「文書」の基が外務省において作成された「会談」を記録したものであり、また秘密指定の解除がなされていないのに、更には改ざんまで加えられて日本共産党に流出したのであるならば、それは国家公務員法違反に該当すると考えるが、流出の経緯や内容の真偽等、「文書」についての調査は当時外務省で行われたか。
七 二〇一六年五月二十七日に産經新聞出版から出された「絶対に誤りを認めない政党 日本共産党研究」(産経新聞政治部)に、『なぜ宗男はここまで共産党批判を展開するか。その理由は作家で元外務省主任分析官の佐藤優が「SANKEI EXPRESS」二〇一六年三月二十六日号「佐藤優の地球を斬る」(第三百七十九回)で明らかにしている。《筆者自身についても、二〇〇二年の鈴木宗男疑惑に際して、「佐藤優主任分析官の保管していた書類」なる怪文書を共産党委員長が用いて、記者会見で鈴木氏を非難する会見を行った。この文書は、私が保管していた文書とは異なる改ざんがくわわった謀略文書だった。…』と記されている。佐藤優氏が「SANKEI EXPRESS」二〇一六年三月二十六日号「佐藤優の地球を斬る」(第三百七十九回)に、「この文書は、私が保管していた文書とは異なる改ざんがくわわった謀略文書だった。」と記しているが、これは事実であるか。
八 当時の川口順子外務大臣は、「文書」が外務省に存在しない、また改ざん文書であったことを認める旨の発言をしたと承知するが、確認を求める。

 右質問する。



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