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平成二十八年十一月十日提出
質問第一三一号

「土人」という言葉は差別だと断定できないという鶴保大臣の答弁に関する質問主意書

提出者  初鹿明博




「土人」という言葉は差別だと断定できないという鶴保大臣の答弁に関する質問主意書


 沖縄県の米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)移設工事現場で警備に当たっていた機動隊員が、ヘリパッド建設反対を求める住民に対して「土人」という差別的な発言をし、大阪府警から戒告処分されました。この発言に対して鶴保大臣は記者会見で「本当に差別かどうかということになるといろんな問題が出てくると思う」と述べました。
 また、十一月八日の参議院内閣委員会で、共産党の田村智子議員及び希望の会の山本太郎議員の「これが人権問題ではないということなんでしょうか」との質問に対し、鶴保大臣は「私個人が大臣という立場でこれが差別であるというふうに断じることは到底できない」「私は個人的に自分がこれは差別であるというふうには断定はできませんと、このことを強調しておきたいと思います」と答弁をしています。
 この答弁を受けて以下質問します。

一 「土人」という単語を広辞苑で引くと「(一)その土地に生まれ住む人。土着の人。土民。(二)未開の土着人。軽侮の意を含んで使われた。(三)土でつくった人形。土人形。泥人形。」とあり、明鏡国語辞典では、「(一)土着の人。(二)未開の地で原始的な生活をしている原住民を軽蔑して言った語。」と記載されています。
  政府は、「土人」という単語に差別的な意味は含まれていないと考えているのか。政府の見解を伺います。
二 「土人」発言をした機動隊員は大阪府警から戒告処分を受けており、これは差別的な意味を含む不適切な発言であるということで処分を受けたと認識していますが、当該処分は差別的な発言をしたことが理由でよいのでしょうか。政府の見解を伺います。
三 菅内閣官房長官は記者会見で「発言は許すまじき行為」であると発言し、松本国家公安委員会委員長も「発言は不適当」としています。また、金田法務大臣も参議院法務委員会で土人という言葉は差別用語にあたるという認識を示しています。
  一方で鶴保大臣は「差別であると断定できない」と発言していて、明らかに矛盾していますが、政府としては機動隊員の「土人」発言は差別的な発言で人権上問題があると考えているのか。あるいは、鶴保大臣の発言のように差別だとは断定できないと考えているのかどちらですか。政府の見解を伺います。
四 「土人」発言が差別的で人権上問題があるとするならば、先の鶴保大臣の答弁は政府見解と異なるので、撤回若しくは訂正の必要があると考えますが、政府の見解を伺います。

 右質問する。



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