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平成三十年三月八日提出
質問第一三一号

神戸製鋼製品の検査データ改ざん問題に関する質問主意書

提出者  奥野総一郎




神戸製鋼製品の検査データ改ざん問題に関する質問主意書


 神戸製鋼の相次ぐデータ改ざん問題は、わが国の産業界のみならず、日本の製造業への国際信用力を揺るがしかねない事態となっている。本年三月六日に同社が発表した「当社グループにおける不適切行為に関する報告書」によると、不適合製品の納入先は国内外の六百八十八社に及んでいる。同報告書等で同社は「本件不適切行為は実に多くの拠点で行われてきたこと、また、極めて長期間にわたって継続してきたことが明らかになりました」とし、「お客様、お取引先様、株主様そのほか多数の皆様に多大なるご迷惑をお掛けしておりますこと、改めて深くお詫び申し上げます」としているが、国際社会におけるわが国の信用力にも多大なる損害を与えていることをどの程度認識しているかなどは判然としない。
 そこで、以下質問する。

一 過去五年間に政府調達や公共事業等に該当する製品が納入された実績はあるのか。防衛、公共事業等、その有無、あるとした場合、分野別にこれまでの実績を具体的に示されたい。
二 神戸製鋼の子会社が原子力発電所から出る放射性廃棄物処分に関する研究開発事業でデータを改ざんしたと報じられている。事実関係を政府は掌握しているのか。
三 神戸製鋼の製品そのものが原子力発電所に使用されていないのか。また、新幹線等の公共交通に使用されていないのか。政府の承知するところを示されたい。
四 自動車や航空機などに問題の製品が使用された点について、米国司法省が捜査を開始したとの報道があるが、事実関係如何。また、読売新聞(本年三月七日付け朝刊)は、米国司法省が「自動車や航空機など高い安全性が求められる製品に、問題の製品が使われていることを重く見ているとみられる」としたうえで、「関係者は「司法省がこれほど早く動き出したのは、極めて深刻な事態と受け止めざるを得ない」と指摘し、巨額の制裁金を懸念する」と報じている。政府の見解と対応をお尋ねする。
五 東レや三菱マテリアルの製品データ改ざん、自動車の無資格完成検査など不正が相次いでいるが、政府が把握している企業によるデータ改ざんなどの不正は今年度、何件あるのか。
六 五について不正が発覚した製品について、原発や公共交通など国民生活の安全に関係する分野で使用されているものはあるのか。その場合、速やかに当該製品を交換する必要があるのではないか。政府として交換や賠償を求めることは考えないのか。
七 台車枠に亀裂が見つかった新幹線が重大インシデントとされた件もある。相次ぐ問題の発覚で日本のものづくりの信頼性が揺らいでいる。原因はどのように考えているのか。日本のものづくりへの信頼を取り戻すため、政府として何らかの対応をとる必要はないのか。
八 前述、同社の報告書について、政府はどのように評価しているか。
九 裁量労働性についての厚生労働省のデータのミスについて、安倍総理は「重く受け止めている。実態を把握した上で、議論し直す」と発言している。また、財務省が作成した決裁文書が問題発覚後に改ざんされた疑いがあるとの報道もある。政府自身が襟を正すべきではないのか。

 右質問する。



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