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平成三十年四月二日提出
質問第一九八号

チョコレートと脳の若返りの研究発表に関する質問主意書

提出者  長妻 昭




チョコレートと脳の若返りの研究発表に関する質問主意書


 内閣府は二〇一七年一月に、革新的研究開発推進プログラム(以下、インパクト)の共同研究として、「高カカオチョコレートの継続摂取による脳の若返り効果の可能性に道筋」との発表をした。また、(株)明治は、大手の新聞にチョコレートによる脳の若返り効果があると印象付ける広告をしている。
 この発表については、その後、根拠が不十分であるとの指摘を受け、再検証することとなったが、政府が再検証をすることとした理由は何か。
 高カカオチョコレートの継続摂取による脳の若返り効果について、二〇一七年の発表当時、根拠が不十分であると認識していたか。認識していた場合は、認識していながら発表してしまった理由をご教示願いたい。また、プロジェクトチームのメンバーや内閣府の職員などにおいて、根拠が不十分であると指摘した者はいなかったのか。
 有識者によると、通常、論文にもなっておらず、第三者の評価も受けていない仮説段階の結果を発表することは無いという意見が多いが、発表してしまった理由は何か。
 二〇一八年三月八日付の内閣府の発表によると、二〇一七年一月当時、「プレスリリース資料の原案作成を企業側に委ねたため、実証トライアルの位置づけが伝えきれず、資料のチェックも不十分であった」とあるが、内閣府の事業においてプレスリリース資料の原案作成を企業側に委ねてしまうことは通常なされているのか。他の事例がある場合はご教示願いたい。また、なぜ企業側に委ねてしまったのか、内閣府の見解をご教示願いたい。また、実証トライアルの位置づけも伝わらず、資料のチェックも不十分であったことの責任はどのように考えているか。
 二〇一八年三月八日付の内閣府の発表によると、「特に、チョコは初めての本格的な共同研究を開始する案件となったことから、いち早く世間に伝えたいという思いが先に立ってしまった」とあるが、いち早く世間に伝えたいという思いが先に立ってしまったのは誰か、ご教示願いたい。また、この人物が主導して根拠不十分な研究を発表してしまったとすると、この人物は研究発表等についてフリーハンドを持っているのか。内閣府はこの人物の行動を制することはできないのか、ご教示願いたい。
 根拠が不十分な研究を発表した件について、誰が最高責任者か。大臣、副大臣、政務官、事務次官、局長、審議官、課長など、二〇一七年一月の発表を許可した決裁をした課長以上の者を具体的にお示しいただきたい。大臣等政務三役が決裁権者でない場合は、発表にあたり政務三役には報告しているかどうか、併せてご教示願いたい。その上で、決裁の手続きについて不備があったかどうか、お考えをお示し願いたい。
 (株)明治による大手新聞社の広告(以下、二〇一七年一月二十一日全面広告)について、内閣府及びインパクト関係者に対して事前の照会はあったか。照会があった場合、内閣府及びインパクト関係者の間で、(株)明治が広告を出すことについて容認したのはなぜか。この広告は適切であるとお考えか。
 二〇一七年一月二十一日全面広告では、「高カカオチョコレートで、脳は若返るか?」「高カカオチョコレートの新しい発見」「何気なく、いつも食べているチョコレート。その中でもカカオ分が高い『高カカオチョコレート』の中には様々な可能性があることが分かってきました。私たち明治は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)が主導するImPACT山川プログラム『脳情報の可視化と制御による活力溢れる生活の実現』を通じて、『高カカオチョコレート』の新たな可能性について研究を開始しました。ImPACTとは、日本を『世界で最もイノベーションに適した国にする』という目的のもと進められている国家重点プログラム。今回の研究目的は『高カカオチョコレート』と『脳の若返り効果』の関係について解明すること。」との記述が掲載されている。これらの記述について、適切であるとお考えか。
 二〇一七年一月二十一日全面広告では、山川義徳インパクトプログラム・マネージャーが、写真とともに掲載されている。山川マネージャーは(株)明治から報酬を受けているか。受けている場合は総額と内訳をご教示願いたい。その上で、法令上問題があるかどうか、ご見解をお示し願いたい。
 今回の研究と研究検証にはどのくらいの税金が使われているか、お示し願いたい。また、再発防止策としてお考えがあれば、お示し願いたい。

 右質問する。



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