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平成三十年六月六日提出
質問第三五五号

財務省の公表した調査結果の調査方法に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




財務省の公表した調査結果の調査方法に関する質問主意書


 平成三十年六月四日、財務省は学校法人「森友学園」との国有地取引に関する決裁文書の改ざんに関わる調査結果(「本調査」という。)を公表した。
 同日、麻生太郎財務大臣は記者会見し、「行政文書を改ざんし、それを国会に提出することはあってはならないことで、はなはだ遺憾だ。交渉記録について極めて不適切な取り扱いがなされ、改めて深くおわびを申し上げる」と陳謝を表明し、「財務省として、今回の事態を真摯に反省し、二度とこうしたことが起こらないよう、文書管理や決裁手続きなどに関する再発防止策を直ちに進める」「財務省が担う行政分野の課題について引き続き責任をもって取り組んでいく。私のリーダーシップの下、職員一同が一致団結」するとして、財務大臣の職務を引き続き務める意向を示した。
 他方、「文書改ざんのような行為が全省的かつ日常的に行われていたわけではない。調査結果を踏まえれば、当時の理財局で行われたと考えている」と文書改ざんが組織的であったことを否定し、一連の不祥事に対する麻生大臣の責任論が与野党から出ていることについては「二度とこうしたことが起こらないよう、文書管理の徹底など大臣としての職責を全うしていく。自身の進退については考えていない」と述べ、記者からの、なぜ財務省で決裁文書の改ざんや交渉記録の廃棄が行われたかとの問いについては、「それが分かれば苦労はしない。どうしてそうなったのか、正直分からないところがある」と不誠実な発言を行うなど、本調査によって本質的な問題解決は全くなされていないことは明らかである。
 このような観点から、以下質問する。

一 本調査の責任者は誰か。麻生大臣か。麻生大臣ではないとすれば、誰か。また、どのような体制で本調査を実施したのか。
二 具体的な調査の方法は聞き取り以外にどのような方法を行ったか。
三 本調査を行う上で、麻生大臣を含む財務省の政務三役には聞き取りを行ったか。行ったとすれば、いつ、誰が行ったか。
四 福田淳一前財務事務次官には聞き取りを行ったのか。行ったとすれば、いつ、誰が行ったか。
五 本調査の結果、関係職員二十人が処分されたと承知しているが、そもそも調査対象者は誰か。具体的な人数とともにその範囲を明示されたい。またそれは既に財務省を退職者した者は含むのか。
六 本調査ではどのような事項を調べたのか。例えば、文書改ざんの有無、その作業に従事した者とその職位、国会議員やその秘書からの働きかけ、安倍昭恵内閣総理大臣夫人の関与、森友学園前理事長夫妻と財務省のやり取り、当該土地の値引きの妥当性などは検証したのか。具体的に示されたい。
七 本調査では財務省職員からの聞き取りだけではなく、本調査に関連する事項についての職員からの自発的な申し出も活用したのか。
八 本調査は財務省理財局以外の関与の有無は調査したか。その結果はどうだったのか。理財局以外の部局にも調査を行ったとすれば、その部局はどこか。
九 八に関連して、その場合、どのような手法で調査したか。具体的に明示されたい。
十 安倍総理や菅内閣官房長官、政務や事務の内閣官房副長官の関わりは調査したか。また調査した場合、どのような手法で、いつ、誰が調査したか。
十一 本調査にあたり、調査対象者に対して聞き取りなどを行った際にメモの作成、録音なども活用したかと思うが、その調査内容はどのように記録されているのか。またその聞き取りメモや録音は現在も保存されているのか。
十二 十一に関連して、本調査を遂行するにあたって作成した様々な記録は、公文書等の管理に関する法律第二条第四項の「この法律において「行政文書」とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう」でいう「行政文書」にあたるとの理解でよいか。
十三 本調査を行うにあたって関係者などからの聞き取りのために作成した際の一次資料に該当するいわゆる調書や供述書、上申書に該当する文書を財務省は保管しているか。
十四 本調査は財務省内部の調査に過ぎず、第三者による検証を経ていない。本調査の客観性はどのように確保されていると考えるのか。政府の見解如何。

 右質問する。



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