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令和元年十一月二十九日提出質問第一〇六号
「培養肉」に関する質問主意書
提出者 大西健介
「培養肉」に関する質問主意書
動物の個体からではなく、可食部の細胞を組織培養することによって得られた「培養肉」については、近年、技術の進展により、市場投入も間近になっていると言われ、産業化に向けた動きが加速化していることに関連し、以下について政府の見解を明らかにされたい。
一 「培養肉」は、動物を屠殺する必要がない、厳密な衛生管理が可能、食用動物を肥育するのと比べて地球環境への負荷が低い、などの利点があり、世界人口が増え続け食肉の需要が今後高まる中で、従来の食肉に替わるものとして期待されているところ、「培養肉」に対する政府の基本的な考え方を示されたい。
二 米国では、既に、「培養肉」の商品化に向けて、生産工程の検査や安全性保証、商品表示に関するルール整備等が検討されているところ、わが国においても「培養肉」の商品化を見据えた法律や制度の整備の検討を行うべきではないか。
三 米コンサルティング会社「A.T.カーニー」は、二〇四〇年の食肉の世界市場規模は一・八兆ドルとなり、そのうち「従来の肉」は四十%で、「培養肉」が三十五%を占めると見込んでいる。「培養肉」が普及した場合、家畜を育てる畜産農家への影響をどう考えるか。
右質問する。