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令和元年十二月二日提出
質問第一一六号

災害時の避難所等でのペットの受入れ態勢等に関する質問主意書

提出者  牧 義夫




災害時の避難所等でのペットの受入れ態勢等に関する質問主意書


 近年では、少子化・高齢化の進展などの社会環境の変化もあり、犬猫をはじめとしたペットが家族の一員として位置付けられることも多くなる中、災害時において飼い主がペットと共に避難することは、動物愛護と飼い主である被災者の心のケアの観点から重要となる。しかしながら、過去の災害の際に、避難所や仮設住宅によってはペットの受入れ態勢がなく飼い主が受入れを断られたり、避難所にペットを連れて行けないと避難自体をあきらめた事例も生じている。このため、災害時においても避難所等のペットの受入れ態勢の充実を図ることにより、被災者が気兼ねをすることなく心の支えとなるペットと避難して一緒に過ごせる環境を整えていくことが課題となっている。
 このような状況を踏まえて以下質問する。

一 災害時におけるペットの受入れ態勢が避難所や仮設住宅によりばらつきが出ており、ペットとの同行避難及び避難所等での受入れの理解が十分に進んでいるとは言えない現状に対する政府の見解を伺う。また、ペットの飼い主への災害時の情報発信や平時における避難訓練の実施を通じた地域住民との課題の共有などの啓発活動も一層必要と考えるが、政府の見解を示されたい。
二 災害時においても、ペット同伴で避難できることでペットとの絆が飼い主の心の安定にも繋がると考えるが、災害の発生時に被災者が避難所においてペットを同伴して飼養管理できる同伴避難が可能な避難所数はどの程度か。政府の把握するところを明示されたい。
三 平成三十年の国内の犬猫の推計飼育頭数は約千九百万頭とされており(一般社団法人ペットフード協会全国犬猫飼育実態調査)、近年、ペットが伴侶動物として飼い主が心豊かな生活を送るうえでの欠かせない存在になりつつある。避難所における動物の管理には動物アレルギーや衛生上の問題もあり、そうした問題に配慮しつつも、災害時のペットと一緒に飼い主が過ごせる環境の整備として避難所等でのペット同伴スペースやペット同伴用の避難所の設置などを一層普及させていくことが不可欠であると考えるが、政府の見解を明確に示されたい。
四 令和元年台風第十九号に関する政府のペット救護に係る主な取組内容とともに、放浪動物・負傷動物の救護活動の中で、地方公共団体の収容施設等にこれまで保護収容された犬猫それぞれの頭数を把握していれば明らかにされたい。
五 環境省が策定した「動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針」(平成二十五年改正)においては、災害時対策で講ずべき施策として、所有者責任を基本とした同行避難及び避難時の動物の飼養管理並びに放浪動物等の救護など地域の実情や災害の種類に応じた対策を実施できる体制の整備、災害時に民間団体と協力する仕組みや地方公共団体間で広域的に対応する体制の整備推進等が掲げられているが、これらの施策の現在の進捗状況はどうなっているか。

 右質問する。

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