質問本文情報
令和二年一月二十日提出質問第一四号
桜を見る会招待者名簿の取扱いに関する質問主意書
提出者 中谷一馬
桜を見る会招待者名簿の取扱いに関する質問主意書
安倍晋三内閣総理大臣主催の「桜を見る会」に関する公文書管理をめぐり、政府の法令違反や不適切な対応が次々と明らかになっていることを受けて、以下、質問する。
一 招待者名簿には内閣官房を含めた各省庁の推薦者名簿と、実際に招待される参加者の招待者名簿があり、両名簿の保存期間を一年未満と定めているのは内閣官房と内閣府の一部のみである。
何故、内閣官房と内閣府の一部のみが招待者名簿の保存期間を一年未満としているのか、政府の見解を伺いたい。
二 いわゆるマルチ商法を展開して経営破綻した「ジャパンライフ」元会長など不適切な人物が総理大臣枠の区分番号六十で招待されていた疑惑など、招待者名簿が適切に管理・保存されていれば解明、検証できたはずである。
政府は、保存期間一年未満の文書として既に廃棄したという趣旨の説明をしており、招待者名簿の再調査や電子データの復元を考えていないと答えている。
そうした中、共同通信が二〇二〇年一月十二日に発表した世論調査によれば、安倍晋三内閣総理大臣主催の桜を見る会をめぐる疑惑について、安倍晋三内閣総理大臣が「十分に説明しているとは思わない」との回答は八十六・四%に上っている。
また、時事通信が二〇二〇年一月十七日に発表した世論調査においても、桜を見る会の問題をめぐる安倍晋三内閣総理大臣の説明について、「納得できない」が七十九・一%を占め、「納得できる」と答えた人はたったの六・六%しかいない。
こうした誰もが納得していない状況を踏まえれば、招待者名簿の再調査や電子データの復元を行うべきであると考えるが如何か。もし招待者名簿の再調査や電子データの復元を行わない場合には何故再調査や復元を行わなくてもよいと考えているのか、詳細な説明も含めて明快にご説明頂きたい。
三 廃棄したとされる二〇一七年度までの五年間の招待者名簿は、行政文書ファイルの廃棄簿だけでなく管理簿にも記載しておらず、文書の保存状況が確認できなかった。廃棄は正式な手続きを経ておらず、法令上必要な内閣総理大臣の同意を得ていない。
本件について菅義偉内閣官房長官も「公文書管理法の関連規定、内閣府の文書管理規則に違反する対応だった」と述べており、管理簿への不記載は、公文書管理法に違反することを認めた。
この問題を受けて内閣府は、二〇一一年から二〇一七年に文書管理を所管していた人事課長五人を厳重注意としたが、公文書管理法上は、「内閣府の長」として安倍晋三内閣総理大臣も文書管理の責任を有する。
本件は国民の財産を毀損する重大な問題であり、内閣総理大臣及び内閣官房長官も責任を負うべき立場であると考えるが如何か。もし責任を負わない場合には何故責任を負わなくてよいと考えているのか、詳細な説明も含めて明快にご説明頂きたい。
右質問する。