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令和二年四月二十七日提出質問第一八二号
新学年の開始時期に関する質問主意書
提出者 櫻井 周
新学年の開始時期に関する質問主意書
新型コロナウイルスによる政府の緊急事態宣言を受けて、我が国における小・中・高等学校・大学等の教育機関において、感染防止のため休校が続いているところである。現況においては、五月六日までの休校期間のさらなる延長が予想される中、学習の遅れについて、児童・生徒・学生・保護者・教育関係者等、大きな不安を抱えているところである。
我が国においては、学校制度が始まった明治初期には、欧米にならい新学年は九月からが主流であった。しかし、明治二十年頃、国の会計年度が七月始まりから四月始まりになったのを契機に、公費で学費などをまかなっていた高等師範学校(筑波大学の前身)が四月入学制となり、これに尋常師範学校も続いた。
明治三十三年、政府は小学校の学年を四月から始めることとし、旧制中学校、師範学校などが四月入学、帝国大学、旧制高校は九月入学と、二つの入学時期が存在していた。その後、文科省などの指示で、大正八年に旧制高校、大正十年に帝国大学の入学も四月となった。
歴史的にみても、必ずしも入学を四月にする必要はないのではないかと考え、以下質問する。
一 米国や欧州諸国など、世界の主要国が九月を新学年としている中、我が国においては依然、世界のスタンダードではなく四月新学年を続けている。今般の新型コロナウイルスによる長期に及ぶ休校期間の不安解消の上でも、また、世界中から留学生を迎え、日本の学生のスムーズな海外留学を実現する上でも、我が国においては、九月新学年を実現すべきではないかと考えるが、政府の見解如何。
右質問する。