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令和三年一月二十日提出
質問第一〇号

アビガンの承認に関する質問主意書

提出者  松原 仁




アビガンの承認に関する質問主意書


 新型コロナウイルス感染症(COVID−19)パンデミックの収束の見通しが立たない中、我が国では令和二年末から感染が急拡大している。
 そのような中、同感染症治療薬として期待されている抗ウイルス薬アビガン(一般名:ファビピラビル)の申請を、厚生労働省の薬事食品衛生審議会医薬品第二部会は十二月二十一日、同感染症の治療薬としての承認を見送り、継続審議とした。確かに、医薬品の承認は、過去何度となく発生した薬害問題のことを考えれば、慎重に行われるべきである。一方で、新型コロナウイルスの感染爆発の現状においては、過去にとらわれない迅速な行動が政府に求められており、治療薬の承認の面でも同様である。そもそも、アビガンは、新型インフルエンザ対策における抗インフルエンザウイルス薬として承認されている。そして、初期胚の致死及び催奇形性という危険性の確認もなされている。そのため、アビガンについては、同感染症への有効性の有無が同部会での承認の可否を決することになるとされている。
 今回、継続審議という結果となったのは、アビガンの臨床研究を行っている藤田医科大学が、令和二年七月十日に「ファビピラビル(アビガン)特定臨床研究の最終報告について」と題する文書において、「統計的有意差には達しませんでした」という結論が出されたことが影響していると考えられる。もっとも、同研究責任医師の同大学医学部感染症科の土井洋平教授は、サンプルサイズを拡大すれば有意差が得られる水準であったとし、アビガンが有効である可能性がある旨発言している。
 昨年五月、六月は、同感染症の第一波がちょうど落ち着いてきた時期で治験の対象となる感染者が少なくなっていた時期であった。現在は感染爆発の状況にあり、同感染症の感染者の数も、第一波、第二波と比較にならないほど増えている。
 そこで、次のとおり質問する。

一 安倍晋三前首相は、令和二年五月四日の会見で、アビガンについて同月中の承認を目指す考えも表明していたが、アビガンの承認の可否が未だ決していない。政府として、アビガンの承認の可否を判断するだけの十分なサンプルサイズ獲得に協力するなど、アビガンの承認の有無を早期に決するよう支援しているか。
二 前項において、現政府として、アビガンの承認の可否を決する時期としていつ頃を予定しているか。
三 前項において、現政府が予定時期を決している場合、第一項の支援その他の政府支援として、どのような支援を行っているか。また、予定時期を決していないとしたら、それはどのような理由からか。

 右質問する。

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