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令和三年四月五日提出
質問第八九号

保健所の体制強化に関する質問主意書

提出者  丸山穂高




保健所の体制強化に関する質問主意書


 新型コロナウイルスの感染拡大により、各地の保健所の体制がひっ迫している。保健所は、感染症担当ではない保健師について通常業務に加えて感染症対応に当たらせるなど、さまざまな努力によってこの難局を乗り切ろうとしている。政府は、令和二年十二月二十一日に公表した「令和三年度地方財政対策の概要(総務省自治財政局令和二年十二月二十一日)」(以下「概要」という。)によれば、従来、縮小され続けてきた保健所の人員体制について「保健師の恒常的な人員体制を強化するために必要な地方財政措置を講ずる」方針であるとしている。
 今般のコロナ禍を受け、新型コロナウイルス感染拡大に対応するための保健所の体制整備及び今後の保健所の在り方について、以下質問する。

一 概要に「感染症の拡大時に円滑に業務ができるよう、感染症対応業務に従事する保健師の恒常的な人員体制を強化」するとある。この「恒常的」の終期は、今般の新型コロナウイルスの拡大収束までなのか。または、今後起こりうる感染症の拡大まで想定した体制なのか。政府の見解を示されたい。
二 概要には、令和四年度までの増員方針が示されている。一方、令和五年度以降も保健所の人員体制の強化が継続されるのかについては明らかではない。令和五年度以降も保健所の人員体制強化(増員)が継続されるのか。また、仮に令和五年度以降の増員がない場合にも令和四年度までに増員した保健所の人員体制は令和五年度以降も維持されるのか。政府の見解を示されたい。
三 概要には「現行の一・五倍に増員」とある。令和四年度までに人員体制を強化することとした理由及びその理由を達成するために二倍や三倍ではなく一・五倍とした算定根拠について、政府の見解を示されたい。また、令和四年度に人員を一・五倍に増員する一方で保健所の業務も増員に合わせて一・五倍に増やす方針はあるのか。令和四年度の増員後における保健所業務の在り方についても政府の見解を示されたい。
四 概要によれば、保健師が増員されることは明確にされているが、採用される保健師の質をどのように確保するのかが明らかではない。増員される保健師がいわゆる「正規雇用」か「非常勤」か、新卒採用中心か中途採用中心か、採用された保健師の採用後の昇進等のキャリア形成は既に保健所で職務に従事する保健師と同様のものとなるのかについて政府の見解を示されたい。
五 感染症の拡大時に保健所の円滑な業務遂行を確保するには、増員のほか、保健所の広域連携や大学等からの保健師の派遣といった別の方策も想定しうる。保健所の円滑な業務遂行のため、これらの施策も促進すべきではないか。政府は保健師等の派遣について、「令和二年度新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金の感染症対策専門家派遣等事業の交付対象となる」ことを、令和二年九月二十五日の「保健所に係る「新型コロナウイルス感染症に関する今後の取組」について」にて各都道府県・保健所設置市・特別区の担当部(局)長宛に通知している。現時点で、本事業における保健師の派遣人数、使われた予算金額について回答されたい。
 また、令和二年十二月十四日に各都道府県衛生主管部(局)に宛てた事務連絡では、「新型コロナウイルス重症患者を診療する医療従事者派遣体制の確保事業」や「DMAT・DPAT等医療チーム派遣事業」における派遣される医師等に関し、「派遣元医療機関等においては、補助基準額の引上げ分を活用して、派遣される医師・看護師等の処遇に配慮するよう留意すること」としている。保健師に対する同様の配慮はなされないのか。検討している場合、いつどのような形で通知していくのか。政府の見解を伺う。

 右質問する。

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